クラウドサービスが普及し、さまざまな企業で取り入れられています。それに伴い、AWSエンジニアなどのクラウドエンジニアの需要も増えてきました。
AWSエンジニアを目指している人にとって気になるのが、収入でしょう。需要が高いということは、平均年収も高いのでしょうか。
年齢別に平均年収をみていきます。併せて、年収を上げるポイントや必要なスキルも解説していきましょう。
AWSの基礎知識
そもそも、「AWS」とは何を指す言葉なのでしょうか。「AWS」は「Amazon Web Services」の略で、Amazonが提供しているクラウドサービスのことを指しています。
- サーバー環境の貸出
- 画像認識
上記のような、インターネットを経由したサービスを行っています。AWSは初期導入時のコストがかかりません。
使った分だけ請求される仕組みになっており、多くの企業で導入されています。
AWSエンジニアとは
AWSに関すること全般を行うのが、AWSエンジニアの仕事です。主に以下のような仕事を行っています。
- AWSの環境構築や運用設計
- AWSの移設
- AWSのサーバー構築
これらの仕事を行うためには、AWSについてよく理解していないといけません。さらに、安心して利用できる環境作りも求められることがあります。
インフラエンジニアとは何が違うの?
インフラエンジニアとの違いは、AWSのスキルを使うかどうかです。環境の設計・構築や運用を行うという点に違いはありません。
そのためAWSエンジニアがいない企業では、インフラエンジニアがAWSの設計・構築をすることもあります。
AWSエンジニアの年齢別平均年収
AWSエンジニアの平均年収は約500万円〜約600万円といわれています。では、年齢別の平均年収はどれくらいなのでしょうか。
それぞれの年代別に詳しく解説していきます。
20代のAWSエンジニア
20代のAWSエンジニアの平均年収は約600万円〜約630万円です。月収で考えると、月40万円程もらっていることになります。
職種にもよりますが、20代のエンジニアの平均年収は約372万円です。業種を問わずにみた場合、20代の平均年収は約341万円となっており約300万円が相場といえます。
それらを踏まえてみると、AWSエンジニアは若くても高収入を期待できることが分かるでしょう。
同じ20代でも後半になると、年収が700万円を越す場合もあるようです。
30代のAWSエンジニア
30代になるとさらに上がり、平均年収は約600万円〜約750万円となります。月収に換算すると、月45万円程です。
30代の平均年収は約437万円で、エンジニアになると年収が500万円を超えるようになります。
500万円台でも凄いですが、AWSエンジニアになるとそれを遥かに超えた収入が期待できるのです。30代後半になると、年収1,000万円に近づく人もいます。
40代のAWSエンジニア
40代のAWSエンジニアの平均年収は約700万円〜約940万円です。30代の時よりも遥かに年収がアップしています。
月収は50万円程です。40代になるとキャリアや役職で年収が大きく変わってきますが、700万円を超える人はごく僅かしかいません。
40代の平均年収は約502万円といわれており、エンジニアでも約607万円となっています。AWSエンジニアの給与が如何に高いのか、この結果からも分かるでしょう。
50代以上のAWSエンジニア
50代になると約900万円〜約1,000万円の年収が期待できます。月収でみると、60万円程です。
これは最高水準に近く、これ以上は年齢が上がっても年収が上がることはありません。
50代の平均年収は約613万円といわれているので、平均よりも2倍近い年収を得ることができることが分かるでしょう。
年収は年齢だけでなく、企業によっても違いがあります。GeeklyReviewでは各企業の年収・給与をチェックすることが可能です。
ぜひ、こちらもご覧になってください。
AWSエンジニアが年収を上げるポイント
AWSエンジニアは他のエンジニアと比べても年収が高めです。しかし、さらに努力することでもっと年収を上げることができます。
では、どうしたら年収を上げられるのでしょうか。以下ではそのポイントを解説していきます。
AWS認定資格の取得
年収を上げるためには、スキルや資格の取得が欠かせません。おすすめは、「AWS認定資格」です。
AmazonがAWSエンジニア向けに設けた認定資格制度で、次の4つに分類されます。
- 基礎コース
- アソシエイト
- プロフェッショナル
- 専門知識
それぞれの分類ごとに資格があり、その数は11種類です。この資格を取得することで、AWSを習得している証明になります。
資格によって勉強する内容が異なるので、自分のフェーズに合った資格を取得するといいでしょう。
上流工程に携わる
上流工程に携わるのもおすすめです。
- 顧客へのヒアリング
- システムとして見たときに実現可能かどうかの判断
- ドキュメントの作成
- チームメンバーの統率
システムの企画から設計するまでの工程を指しており、上記のような経験をすることがあります。
これらの仕事をこなすためには、エンジニアのスキルだけでは足りません。どちらかというと経営に必要なスキルが求められます。
顧客の要望を聞きながらの仕事になるので、要件分析や要件定義に関するスキルも身に付いてくるでしょう。
これらの経験をしたAWSエンジニアはさまざまな案件に柔軟に対応できるようになるので、企業からも重宝されます。その結果、年収アップにも繋がっていくはずです。
インフラエンジニアのスキルも身につける
AWSエンジニアの仕事とインフラエンジニアの仕事は共通していることが多いです。ですので、インフラエンジニアのスキルを持っていると有利になります。
- Azure・GCPの開発経験
- 分散システムの構築スキル
- セキュリティ対策を考えた設計力
- APIやCLIを活用したアプリケーション記述に関するスキル
これらのスキルを備えていると、年収アップに繋げることができます。
AWSエンジニアに必要なスキル
スキル取得は年収アップに繋がるだけでなく、仕事をする上でも求められることがあります。AWSエンジニアに必要なスキルは以下の3つです。
- AWSに関する深い知識
- インフラの基礎スキル
- アプリ開発・運用
それぞれのスキルについて、詳しくみていきます。
AWSに関する深い知識
AWSエンジニアとして働くのなら、AWSに関する深い知識は持っていて当たり前と思った方がいいでしょう。
- AWSサービスの体系は?
- どんな機能があって何ができるの?
- セットアップする方法は?
これらが分かっていないと、AWSを使って目的の機能を構築するときに困ります。AWSのサービスメニューの数は200以上です。
その中から、自分が求めるサービスを探さなくてはいけません。さらに、そのサービスをどのように扱うか検討を求められる場合もあるでしょう。
年収をアップさせるポイントで触れましたが、「AWS認定資格」の取得を目指すことをおすすめします。
資格取得と同時に、AWSに関する深い知識を得ることができるでしょう。
インフラの基礎スキル
AWSエンジニアといっても、その仕事内容はインフラエンジニアと変わりはありません。冒頭でも説明していますが、「AWS」を扱うかどうかの違いだけです。
そのため、インフラの基礎スキルも求められます。ITにおける基盤の設計・構築・運用を行うのが、インフラエンジニアの仕事です。
これらの仕事ができないとAWSエンジニアとして働くことも厳しいでしょう。
AWSを扱えるインフラエンジニアをAWSエンジニアとして呼ぶ企業や、AWSエンジニアを雇わずインフラエンジニアに任せる企業もあります。
このような理由からインフラの基礎スキルも重要なのです。
アプリ開発・運用
AWSにはさまざまなサービスがありますが、すべての機能が実装されているわけではありません。
目的の機能を準備するとき、新たにアプリの開発を求められることもあるでしょう。ですので、アプリ開発のスキルも必要です。
さらに最近では、「DevOps」と呼ばれる開発手法を取り入れている企業が増えてきています。
「DevOps」とは、開発担当と運用担当が協力して開発を行う手法のことです。協力して行うことでスムーズに開発業務が行えるというメリットがあります。
AWSエンジニアに求められるのは、運用面の設計です。以上のことから、AWSエンジニアはアプリ開発のスキルだけでなく運用に関するスキルも必要となります。
AWSエンジニアとして活躍している人の声を見てみよう!
AWSエンジニアとして働く人はまだまだ多いとはいえません。そのため、未知な部分も多いでしょう。
そんなときに役立つのが、口コミサイトです。実際にAWSエンジニアとして活躍している人のリアルな声を見ることができます。
「どんな仕事をするのか」「給料はどれくらい貰えるのか」、気になる情報を得ることができるでしょう。
GeeklyReviewにもさまざまな口コミが投稿されています。AWSエンジニアを募集している企業の情報を見ることも可能です。
それらの企業の口コミを見れば、実際にAWSエンジニアとして活躍している人たちの声を見ることができるでしょう。企業選びの参考にもなります。
さらに、多くの人が気になる年収・給与についての情報を見ることも可能です。
AWSエンジニアは高収入を目指せる職種
AWSエンジニアになれば高収入を期待できます。しかしその道のりは決して平坦ではないことを忘れないでください。
AWSエンジニアになるためにはAWSに関する知識だけでなく、インフラに関する知識が求められます。加えて、ITに関する知識も必要です。
ですので多くの知識を得る必要があり、さまざまなことを勉強しなくてはいけません。
AWSエンジニアを目指すなら、IT関連の企業に就職・転職しましょう。まずはプログラマーやシステムエンジニアを目指してください。
経験は重視されないので、新卒でもその職種に就くことができます。
実務経験を積むことで、AWSエンジニアに必要なITに関する知識などを得ることができます。次に目指すのはインフラエンジニアです。
インフラエンジニアとして経験を積むことができれば、あとはAWSに関する知識を得るだけとなります。
学ぶことが多く大変ですが、その努力が収入という形で表れます。結果が分かりやすいので、やりがいにも繋がるはずです。
AWSエンジニアを募集している企業一覧
以下の企業は、AWSエンジニアを募集している企業です。
この記事の監修者

ギークリーメディア編集部
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