今働いている職場は、「優良企業」ですか?

こんなふうに尋ねられて、「そうです!」と自信をもって答えられる人は、実はあまり多くないのではないでしょうか。

「優良」というからには、「他と比べて優れて良い」という判断基準が必要になります。自分の働く会社以外の評価を知る機会は少ないため、比べようがありません。

今回はまず、一般に「優良企業」と呼ばれるような企業の特徴や、そこで働くメリットなどを解説していきます。

さらに優良企業の探し方・見極め方のポイントや、見ておくべき情報の種類なども合わせてご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

優良企業にはどんな特徴がある?


はじめに、優良企業と呼ばれる企業の多くに共通する特徴について考えてみましょう。

とはいえ私たちは、いつでも無意識に優良企業を求めています。進んでブラック企業に勤めたいと思う方はあまりいないでしょう。

就活の際などに、自分の希望条件を並べて検索した覚えのある方も多いのではないでしょうか。給与や休日休暇など、具体的な内容を細かくチェックしたと思います。

難しく考えずとも、多くの人が希望条件に挙げるような特徴がそろっていれば、その企業は優良企業といえるでしょう。

結局のところ、優良企業として高評価を得るには、以下に挙げるようなごく基本的な条件が大切になってきます。

給与・福利厚生が充実している

近年では特に、給与よりも先に重視されることも多いのが福利厚生です。

通勤や勤務形態にかかる手当・保険のほか、緊急時のための援助制度が設けられている場合もあります。

一口に福利厚生といっても、企業の規模や形態によってその内容は様々です。

単純に大企業の方が手厚いとはいい切れません。むしろ中小企業の方が、従業員ひとりひとりに寄り添った内容になっていることもあるでしょう。

どんなに給与が良くても、福利厚生の内容によってはもしもの時などに生活が立ち行かなくなってしまう場合も考えられます。

安定的に支払われる給与と、従業員の生活を守る福利厚生がきちんとそろってはじめて、優良企業のスタートラインに立てるといっていいでしょう。

残業時間が少ない

次に、働く上での時間の管理について考えていきます。

「サービス残業」などといった言葉を聞いたことのある方も多いでしょう。例え正当に給与が支払われていても、過剰な残業はおすすめできません。

毎日何時間も早出・居残りで残業をしなくてはならないのであれば、それは会社としての方針が間違っていることも考えられます。

優良とされる企業であれば、従業員ひとりひとりの能力や全体のバランスをみて、適切な仕事の割り振りが行われるものです。

最適な形で業務が回ることは、会社の業績アップにもつながります。

従業員のワークライフバランスが保たれている会社は、結果として、企業としての成績や評価も高くなっていると考えて良いのではないでしょうか。

優良企業で働くメリット


続いて、様々な条件や特徴から、優良企業を選び出すメリットについて考えてみましょう。

給与や福利厚生、適切な勤務時間などが保証されていることは、従業員の生活が保証されていることと同義といえます。

「仕事が大変すぎない」「たくさん給与がもらえる」といった短期的なメリットはもちろんのこと、安定した職場環境があることは、人生における大きなメリットです。

また、優良企業といえるような条件を満たしていない企業では、新卒社員の離職率が高くなっている場合もあります。

休職や転職活動といった期間を取り、仕事環境をがらりと変えることは、それだけで大きな負担になるでしょう。心身の健康に異常をきたす場合もあります。

ワークライフバランスを整え、無理せず長い間働いていけるという点が、優良企業を選ぶ最大のメリットといえるでしょう。

優良企業の探し方


ここまで、優良企業の特徴やメリットなど、基本的な部分を解説してきました。魅力を感じた方、気になってきた方もいるのではないでしょうか。

では、具体的に優良と呼べるような企業を探すには、どうすればいいのでしょう。

就活や転職用の、企業案内サイトは数多く存在しています。しかしそういった会社案内ページのほとんどは、社内の広報担当の方が、就活生や転職者のために書いたものです。

基本的に、個人単位の給与や手当、休日休暇といったミクロの情報がメインになっています。マクロな目線の事業規模や成長率、客観的な情報については、あまり書かれていません。

優良企業を探したいと思ったときには、様々な視点から見た安定性や将来性をチェックしてみる必要があるでしょう。

ここでは、就活・転職サイトと合わせて活用していきたい、企業の情報を手に入れる手段についてご紹介していきます。

新聞・ビジネス誌

昨今では、自宅で新聞を取っていないという家庭も増えてきました。若い方の多くは、デジタル版やニュースサイトで済ませてしまうのではないでしょうか。

実は新聞には、企業の広告だけでなく、様々な業界のリアルタイムな動向が掲載されています。

特に、急成長している企業や新しい展開のあった企業をチェックするには、大変役に立つツールといえるでしょう。

また、こちらもあまりなじみが無いかもしれませんが、ビジネス誌も企業の今を知るには適したツールです。

業界や職種ごとに専門誌があるため、新聞よりもさらに詳しい情報が手に入ります。遊び心のある特集やランキングなどが掲載されていることもあり、さほど堅苦しいものでもありません。

興味のある業界が絞れている人や、専門的な視点を取り入れたい人は、ビジネス誌を参考にしてみるのもおすすめです。

四季報

四季報とは東洋経済が発行している雑誌で、日本に存在するすべての上場企業が掲載されています。

基礎情報以外にも業績数字や株価・配当、最近の業績の参考記事から財務数字まで掲載している、徹底された網羅性も魅力です。

掲載内容が広い分、きちんと情報の取捨選択をしなくてはならない点には注意しましょう。経営数字などの見方も、ある程度は学ぶ必要があります。

逆にいえば、それさえ気にしておけば、優良企業探しの強い味方になるということです。長年のノウハウを活かした、業績予想コメントなども各号に掲載されています。

中立的かつ堅実なデータを参考にしたいという方は、四季報を手に取ってみてはいかがでしょうか。

ハローワーク

ハローワークは国の運営する機関だけあって、とにかく手広く求職・求人情報を取り扱っています。

ハローワークでは多くの就職・転職サイトと異なり、企業の求人登録が無料で行えるのが特徴です。そのため、事業規模に関わらず様々な会社が登録できるようになっています。

また求職者の環境や条件によって、様々なコーナーや窓口が設置されているのもポイントです。小さなお子さんがいたりと、細かな条件が気になる方には利用しやすいでしょう。

まずは視野を広くとり、色々な企業の求人を案内してもらいたいという方は、一度ハローワークに登録してみるのがおすすめです。

優良企業の実情を知りたいなら現場の声をチェック!


次に、業績や給与・福利厚生といった基礎データ以外にも、企業を見る際に気にしておきたいポイントについて考えてみましょう。

どんなに企業の情報を集めてみても、それは世間に公表されている、外見的なデータにすぎません。実際に働いてみなくてはわからないことも、当然数多くあります。

優良企業を探そうと思ったときには、その企業で働く方たちの、リアルな現場の声を参考にすることを忘れないようにしましょう。

例えば使われているコンピュータ設備や、休憩室の環境・通勤経路の良し悪しなどは業績としては出てきません。ですがそういった細かい部分は、実は職場全体の環境を左右する要因です。

企業案内や紹介サイトでは、「社員の声」のコーナーや、コラム的な特集が組まれていることもあります。現場の声は積極的に探して、参考にしてみるといいでしょう。

優良企業かを見極めるにはどうする?


続いて、気になる企業が優良企業であるか否かを見極める際の、特に注目すべきポイントについて解説していきます。

ここまでの記事を参考にして、いくらか気になる企業が絞れてきたら、それが本当に優良といえるか否かを見極めていかなくてはいけません。

現在波に乗って急成長していても、将来性が不透明であれば必ずしも優良企業とはいえないでしょう。

企業にとっても、働き手である従業員にとっても、持続可能な経営を実現しているかどうかが重要な指標になってきます。

企業ビジョンが明確である


企業のデータを収集するうえで、中期ビジョンや長期ビジョン、何年構想といった単語を見かけたことがあるかもしれません。

これは各企業が独自に設定する、具体的な将来設計です。内容は売上高や従業員数などの数値目標から、一部・二部上場や福利厚生の見直しなど、多岐にわたります。

企業ビジョンを発表するということは、少なくとも指定の年数以上は企業の存続が保証でき、さらに新たな事業に挑戦していく意志もあるということです。

将来の長きにわたって、安定成長が見込める優良企業の条件といっていいでしょう。

離職率をチェックする


企業の安定とは、なにも取り扱う事業の安定だけを指しません。どんなに売り上げがうなぎのぼりでも、従業員の入れ替えが激しい企業は優良とは言い難いでしょう。

せっかく様々に手を尽くして選んだ就職先なら、働き手としても安定した環境で就業したいと思うのは当然のことです。

そんな時には、気になる企業の離職率をチェックしてみましょう。

1年後や3年後の数値が公開されているのが一般的です。同時に各年度の新卒採用人数も掲載されているので、そこから具体的な人数を数えることも可能です。

新卒の定着率の高い職場は、社員教育制度や人間関係といった基本的なところで、高評価を得ている場合が多いといえます。

技術力が安定している


企業の優良性を図る際に、創業年数を気にする方や、最近の新展開をチェックする方は多いのではないでしょうか。

さらに正確な現状を見るためには、その企業の技術力にも目を向けてみるのがおすすめです。

例えば、まだ市場に広く出回ってはいなくとも、画期的な新技術を編み出した企業があるとします。今は小規模でも、今後の展開に期待ができるでしょう。

また新しい事業や技術を華々しく展開していなくとも、あるひとつの分野で高い市場シェアを占める、手堅い職人タイプの企業も存在しています。

このように、企業の今を見極めるには、様々な視点からの評価を取り入れる必要があるのです。

コツコツ調べてまとめようにも、企業の数、注目すべき点の数は膨大です。

そこでGeekly Reviewでは、様々な視点から企業の評価をまとめて、ランキング形式でご紹介しています。

気になる企業がある方も、これから探したい方も、一度チェックしてみてはいかがでしょう。

将来性の高い優良企業を探す

優良企業を探す際のポイントとは


ここからは、これから優良企業を探していこうと考えている方に向けて、気にしておくべきポイントをご紹介していきます。

大量の情報サイトや企業案内を見るうちに、見るべきものを見失ってしまっては元も子もありません。

データを眺めているうちに、どれも良いような気がしてしまう場合もあるでしょう。

なるべく客観的に、きちんと自分の軸を定めて企業を探すために、まずは以下の2点を心がけてみてはいかがでしょうか。

口コミなどでの情報収集を徹底する

口コミや社員の声といった特集は、リアルタイムの評価が分かる指針のひとつです。

特に現職の社員による口コミでは、細かな部分まで赤裸々に書かれていることが少なくありません。

社内の設備や人間関係、ボーナス状況や休日休暇の取りやすさなど、どれも安定した就業には欠かせないポイントです。

経営者や経営方針によって変わる可能性がある部分こそ、最新のデータを参照することが大事になってきます。

こまめに様々な視点から、リアルタイムなデータを収集することを心がけましょう。

自分が希望する条件を明確にする

魅力的なデータを多く目にすると、希望の条件を変えたくなる時があるかもしれません。

とはいえ、自分が一番初めに感じていた不満や、「こうだったらいいな」という思いは忘れないようにしましょう。就職や転職に関しては、最も大切にすべき根っこの部分にあたります。

ここを疎かにしてしまうと、企業探しの基準を明確にすることができません。仮に就職・転職した際にも、結局同じような不満を抱えてしまうケースに陥りがちです。

希望の条件には優先順位をつけ、芯のある態度での情報収集を心がけるとよいでしょう。

企業について深く知りたいなら口コミをみてみよう!


企業の業績や経営数字と同じくらい大切にすべきなのが、口コミによるリアルな評価です。

多くの企業情報サイトでは、現職の社員・就業経験者・面接や説明会の参加者など、様々な人の口コミを掲載しています。

対外的な紹介ページや、数字による業績データからはうかがい知れない部分を、生の声を参照することで補っていきましょう。

Geekly Reviewでは、ランキング形式で総合評価の高い企業を選んで、口コミや様々な評価を閲覧することができます。

気になる企業は、内情も合わせてチェックしていきましょう。

待遇満足度の高い優良企業を探す

優良企業を探す際はしっかりと情報収集をしよう


ここまで、様々な観点から優良企業の探し方を提案してきました。

企業の現状を知るには、多種多様な切り口からのアプローチが必要です。ひとついいところがあっても、それだけでは企業全体の評価を決めることはできません。

総合的な目線から、必要な情報を取捨選択できるよう心がけていきましょう。

まずは、自分の今いる職場も含めて、様々な企業の情報を収集・比較するところからはじめてみるのがおすすめです。

総合評価の高い企業一覧

Geekly Reviewの企業ランキングでは、口コミや企業成績といった多様な視点から、企業の総合評価を参照することができます。