外資系企業の中でも、特に高収入・給与として知られている外資系コンサル。
入社から5〜6年で年収が1,000万円を超えるケースも珍しくなく、実力次第ではより高い給与を得ることも十分に可能です。
ただ、平均年収はどれくらいなのか、どの外資系コンサル企業が高いのかなどと気になっている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では外資系コンサルの役職別平均年収をはじめ、外資系コンサルの仕事内容・日本で人気のある企業・外資系コンサルに向いている方などについて解説していきます。
外資系コンサルとは
外資系コンサルとは外国資本のコンサルティングファームで、クライアント企業の依頼を受けて経営上の課題・問題を解決していきます。
ただ、一口にコンサルティングとはいっても、総合コンサル・戦略コンサル・ITコンサル・財務コンサル・人事コンサルなどに分けられるのが特徴です。
総合コンサルでは戦略から業務改善まで幅広く行いますが、人事・IT戦略・経営戦略などに特化したコンサルもあります。
その他にも医療・製造業などを専門とした外資系コンサルがあり、各コンサル業務で求められるスキルが異なります。
どの分野において自分の知識・スキルを活かせるかを見極めることが大切です。
また外資系コンサルは成果主義を採用しているケースが多いため、実力次第では早い昇進・給与アップを期待できるのも魅力です。
日系コンサルと外資系コンサルの違い
日系コンサルと外資系コンサルでは給与・制度・組織文化などに違いがあります。
日系コンサルは評価基準として年功序列制度を採用しているケースが多く、中・長期的な人材育成に力を入れているのが特徴です。
給与は外資系コンサルよりも低い傾向にありますが、企業によっては平均年収が1,000万円を超えています。
その一方で外資系コンサルは成果主義を導入しているケースが大半で、あらゆる面から各社員の生産性を図るスタイルを採用しています。
常に効率的に仕事を進める必要があるので成長スピードが早まるほか、成果次第では20代でも2,000万円近く稼げるのも魅力です。
労働時間は日系コンサルと比べて長い傾向にありますが、グローバルに展開している点も含め、とにかく成長できる環境にあるといえます。
外資系コンサルの役職別平均年収
次に、外資系コンサルのアナリスト・パートナーなどの役職別平均年収を解説していきます。
■アナリストの年収
アナリストの平均年収は約500〜800万円で、実力次第では800万円以上もらえるケースもあります。
アナリストは入社して間もない新卒社員・中途採用者に与えられる役職で、業務としては情報収集・分析・調査を中心に行うのが特徴です。
具体的には社内外ミーティングの議事録を作成したり、先輩クライアントと同行してクライアントにインタビューを行ったりします。
企業によっては業務量が多いので残業時間が長い傾向にありますが、プロジェクトの土台となる業務にやりがいを感じている方も多いです。
また効率的に仕事を進めるスキルを高められるのも魅力で、その後は一般的に2〜4年前後で昇進する傾向にあります。
■コンサルタントの年収
コンサルタントの平均年収は約600〜1,200万円で、中には1,500万円近くもらっているケースもあります。
企業によっては「アソシエイト」と呼ぶ場合もあるほか、コンサルタントは入社3〜5年以上の方に任される傾向にあります。
また、MBA(経営学修士)取得済みの中途採用者も多いです。
アナリストの経験も活かしてクライアント企業の問題解決を図ることが業務です。
あらゆる必要な情報を収集して分析することにより、何が問題点なのかを見極めたうえでクライアント企業への提言まで行います。
アナリストと比べて担当する業務の幅が広く、プロジェクトの大半を担当するケースも珍しくありません。
また自らの判断で課題を解決する仮説を立てるのも特徴で、一般的にイメージされるコンサルタント業に近いといえます。
■マネージャーの年収
マネージャーの平均年収は約1,000〜2,000万円で、入社7〜10年の社員・他のコンサルティングファームに長く在籍していた方などに与えられます。
その名通りプロジェクトのマネジメントを行うことが業務で、人材採用・予算管理・クライアント企業とのやりとりなど幅広いスキルが求められます。
評価基準としては一定以上にプロジェクトの利益を上げられるかが重要であるケースが多く、責任はコンサルタントよりも格段に大きくなるのが特徴です。
またプロジェクトの遂行・成功に加え、社内環境の・整備・改善を任されるケースもあり、対人関係スキル・リーダーシップ力も必要となるといえます。
このように求められるスキルが多いほか、プロジェクトの責任者としてプレッシャーが大きい分、プロジェクトが成功したときの達成感も大きいのが魅力です。
■パートナーの年収
パートナーの平均年収は約2,000〜2,500万円で、人によっては5,000万円を超えるケースもあります。
入社から早くても7〜10年以上の勤務経験が求められるほか、パートナーまで昇進するのは全体の1割程度ともいわれている高い役職です。
「ディレクター」「シニア・エグゼクティブ」などと呼ぶケースもあります。
パートナーはプロジェクトに対する最高責任者であることに加え、共同経営者として社内においても大きな権限を持ちます。
自社の経営方針・意思決定にも関わるのが特徴です。
プロジェクトにおいてはコンサルティング案件の営業・受注を行い、経営課題に対してパートナーとしてサポートします。
パートナーになると有名企業の経営者とも議論を交わす機会があり、そこでプロジェクトを受注・成功へと導くことにやりがいを感じている方が多いです。
外資系コンサルの年収が高い理由
次に他の企業・業界と比べ、外資系コンサルの給与・年収が高い理由について解説していきます。
■インセンティブ制度を導入しているため
また成果主義を採用している企業が大半で、成果を上げれば上げるほどに年齢・役職に関係なく給与アップを期待できます。
さらには外資系コンサルは知名度が高く資金力に優れているため、他の業界・企業と比べて高い給与水準に設定できるのも特徴です。
その他には終身雇用・長年勤務を前提としていないため、日系企業のような福利厚生が用意されていないケースも多いです。
その分給与・年収が高い傾向にあるのも理由に挙げられます。
■優秀人材を獲得するため
外資系コンサルでは優秀な人材を獲得するために給与・年収を高くしている傾向もあります。
終身雇用を重視する日系企業とは違い、より優秀で即戦力となる人材を獲得する意識が非常に高いです。
会社で長く働く方よりも短期間でも成果を上げる方を求めています。
そうした背景から優秀な人材を惹きつけることを重要視し、必然的に給与・年収も高くなっているといえるでしょう。
日本で人気のある外資系コンサル企業3選
次に日本で人気のある外資系コンサル企業を厳選して紹介していきます。
■株式会社ボストン・コンサルティング
https://geeklyreview.com/company/company-12216
株式会社ボストン・コンサルティングは1963年に創設されたコンサルティング会社で、戦略コンサルティングのパイオニアとしても有名です。
また世界50か国・90拠点以上に展開している実績があり、日本では東京・名古屋・大阪・京都・福岡に拠点を置いています。
平均年収は約1,300〜1,800万円、初任給でも約700万円と高いのが大きな魅力で、入社10年目には年収3,000〜5,000万円となるケースも多いです。
戦略コンサルにおいてはトップクラスの規模を誇っており、多くの業界をカバーしているので多種多様な人材が集まる傾向にあります。
■アクセンチュア株式会社
https://geeklyreview.com/company/company-691
アクセンチュア株式会社は世界最大級の経営コンサルファームで、世界120か国以上にてクライアント企業と繋がっています。
事業はストラテジー&コンサルティング・テクノロジー・オペレーションズなどに分かれており、さまざまな業界に経営戦略・デジタルテクノロジーなどのコンサルを行っています。
役職はアナリスト・コンサルタント・マネージャー・シニアマネージャー・マネージングディレクターといった順に上がり、平均年収は約800〜900万円です。
社風としては「Think straight, talk straight」という標語がある通り、社員同士の率直なコミュニケーションを評価する声も多いです。
■株式会社ローランド・ベルガー
https://geeklyreview.com/company/company-8933
株式会社ローランド・ベルガーはミュンヘン(ドイツ)を本拠とする、ヨーロッパを代表する経営戦略コンサルティングファームとして知られています。
短期的ではなく長期的な視点において企業・株主価値向上を重要視しているほか、各社員の意思を尊重する意識を持っているのも魅力です。
コア・バリューとしてEntrepreneurship・Excellence・Empathyを大切にしており、社風としては自由・多様性・チャレンジャー精神を評価する声が多いです。
平均年収は約1,200〜1,400万円で、中には20代でも年収1,000万円を超えるケースもあり、比較的若くても活躍しやすい環境にあるといえます。
GeeklyReviewではアクセンチュアやボストン・コンサルティングなどの口コミに加え、外資系コンサル企業の年収・給与ランキングもチェックできます。
外資系コンサルに向いている人の特徴
次に外資系コンサルに向いている方の特徴について解説していきます。
■論理的思考力
外資系コンサルに向いている方の特徴として、論理的思考力に優れていることが挙げられます。
さまざまなデータをもとに分析・調査を行ったうえで、その解決策が有効であるのかを論理的に示す必要があるからです。
論理的思考力に欠けているとクライアントを納得させることが難しいため、説得力を持つロジカルシンキングは必要不可欠といえるでしょう。
またその他の過程においても事実やデータをもとに論理的に説明する機会が多いほか、できるだけ短い時間で問題点を見つけ出すためにも論理的思考力が大切となります。
■コミュニケーション力
外資系コンサルの業務ではクライアントをはじめ、上司・経営者などとも話し合う機会が多いため、高度なコミュニケーション力も大切となります。
一口にコミュニケーション力とはいっても、クライアントの要望を汲み取る聞く力・自分の意見をひるまずに伝える自己主張力・相手を納得させるプレゼンテーション力などの幅広いスキルが問われるのも特徴です。
またすべての外資系コンサル企業ではありませんが、国外のクライアント企業と関わる際は高い英語力も求められます。
特にマネージャー以上の役職を目指している方は外国人とのやりとりも増えるため、英語力は必須といえるでしょう。
外資系コンサル企業で働く人の口コミをチェックしよう
外資系コンサルで働くことを考えている方は、実際に働いている方の口コミもチェックすることが大切です。
一口に外資系コンサルとはいっても、企業により制度・文化などが大きく異なることもあるため、実際に働いている方の声が重要となります。
口コミをチェックする際は平均年収をはじめ、勤務時間・評価基準・プロジェクトの進め方なども見てみるといいでしょう。
GeeklyReviewでは数多くある外資系コンサル企業のリアルな口コミをはじめ、特に年収・給与が高い企業もチェックできます。
外資系コンサルへの転職で自分のレベルと年収を上げよう
現在勤めている企業で仕事力がついてきたと感じる方はキャリアアップのためにも、外資系コンサルへの転職に挑戦してみるのもおすすめです。
外資系コンサルでは効率的に仕事を進める力を高められるほか、成果・実力に応じて給与・年収がアップすることを期待できるため、自分のレベル・年収を上げられるチャンスともなります。
国内の外資系コンサル企業一覧
GeeklyReviewでは、下記のような人気外資系コンサル企業で活躍している方のリアルな声を見られます。
この記事の監修者

ギークリーメディア編集部
主にIT・Web・ゲーム業界の転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればIT人材の流れ等、「IT業界に携わる転職・採用」の事情を提供していきます。