現代の人気職業としてゲームプランナーが注目を集めています。スマートフォンの普及により、ゲーム業界はこれまで以上に勢いを増しています。
こういった現状において「ゲーム業界で働きたい」「自分の創造するゲームを制作したい」と考える人も少なくありません。
しかし、ゲームプランナーの仕事内容や必要なスキルについて、正確に理解している人は多くないのが実態です。
そこで、この記事ではゲームプランナーの具体的な仕事内容や求められるスキルについて、わかりやすく解説していきます。
ゲームプランナーとは?
ゲームプランナーとは文字どおり「ゲームを企画・制作する人」のことを指し、「ゲームクリエイター」と呼ばれることもあります。
IT技術の発達によりコンシューマーゲームからオンラインゲームまで、そのジャンルは大きな広がりをみせているのが現状です。
特にスマートフォンの普及によって、「ゲーム機を購入しなくとも手軽に楽しめる」ことが可能となり、ユーザー数は劇的に増加しました。
しかし、ゲーム業界内における競争も激化しており、優秀なゲームプランナーの発掘・育成が各企業における喫緊の課題だといえます。
ゲームプランナーの仕事内容
ゲームプランナーは単に「ゲームを企画する」役割だけを担っているわけではありません。
企業によって若干の差はあるものの、「企画」「進行管理」「テストプレイ」「分析・運用」の4ステップの仕事を担っています。
ここでは、ゲームプランナーの仕事を正しく理解できるよう、各ステップごとの仕事内容をわかりやすく紹介します。
企画と仕様書作成
ゲームプランナーの仕事の1stステップは「企画立案」とそれに伴う「仕様書作成」です。
ゲーム業界はまさに群雄割拠の様相を呈しており、いかに魅力的な企画を立案するかがポイントとなります。
そのためには、クライアントの要望を踏まえた上で市場のトレンドを分析し、ターゲット層を絞り込むことが大切です。
社内プレゼンテーションなどで、ゲームプランナーが立案した企画が通れば「仕様書」の作成を行います。
仕様書とは「ルール」「キャラクター」などのアイデアをまとめた設計図であり、プロジェクトなどに落とし込む上で重要なものです。
他のゲームクリエイターやエンジニアなどの制作スタッフが迷わないよう、正確に作り込むことが求められます。
進行管理
企画立案・仕様書の作成が完了したら、ゲームプランナーの仕事における2ndステップ「進行管理」に移ります。
ゲーム制作には専門のスタッフが集まり、「プログラミング」「シナリオ」「デザイン」など各パートに分かれて作業を行うのが一般的です。
ゲームプランナーはプログラミングなどに携わりながら、各パートに遅れがないか進行管理を行います。
また、ゲーム制作を進めていく上での疑問点やトラブルにも柔軟に対応し、納期までに完成させる役割も重要な仕事です。
テストプレイ
ゲームプランナーの仕事の3rdステップは、仕様書どおりに制作した試作品の「テストプレイ」です。
いくら入念に仕様書を作成しても、バグやプレイ上の不具合が起きない完璧なゲームを完成させることはできません。
万が一、リリース後に大きなバグが発覚するとクライアントの信用を失い、大きな損害を被る可能性もあります。
したがって、ゲームプランナーはゲームの内容やシナリオが複雑なればなるほど、入念なテストプレイを行い完成品に仕上げることが大切です。
分析・運用
ゲームプランナーの仕事はリリースすれば終わるわけではありません。4thステップである「分析・運用」も大切な仕事です。
リリースされたゲームの評判は良いものも悪いものも、次回作を制作する上で大きな財産となることから、しっかりと分析する必要があります。
また、更新タイプのゲームであればタイミングを見計らって、ユーザーを惹きつけるバージョンアップを施すことも重要です。
いずれにしても分析・運用を通じて円滑なPDCAサイクルを回すことが、優秀なゲームプランナーになるためには求められます。
ゲームプランナーの平均年収
ゲームプランナーの平均年収は約250万円から300万円であり、月収に換算するとおおよそ25万円です。
大学から新卒で入社した社会人の平均年収が約210万円であることを考えると、年収はやや高めだといえます。
しかし、ゲーム業界は実績主義で年収を定めている企業が多く、500万円以上の高収入を得ているゲームプランナーも多いのが実態です。
さらに企画したゲームがヒットすると臨時ボーナスが支給されることもあり、年収1,000万円以上も決して夢ではありません。
ゲームプランナーに求められるスキル
ゲームプランナーにはさまざまな役割があり、高いスキルが必要とされる職種だと考えられてます。
しかし、具体的にどういったスキルが求められるかを理解している人は多くありません。
これからゲームプランナーへの転職を検討するなら、どういったスキルが必要かを確認しておくことが大切です。
ここではゲームプランナーに求められるスキルを紹介します。自身の強みやスキルと照らし合わせてみましょう。
論理的思考
ゲームプランナーに必要不可欠なスキルの1つが「理論的思考」です。
ゲームプランナーは、自分自身で立案した企画をクライアントや社内にプレゼンテーションする機会が頻繁にあります。
このとき、論理的思考をもって相手にわかりやすく伝えることができなければ、企画を通すことができません。
また、制作スタッフに対してもゲームのコンセプトやアピールポイントを正確に伝えることが重要です。
もちろん、人々を惹きつける面白いゲームを制作するためにも、論理的思考が必要であることはいうまでもありません。
分析力
「分析力」もゲームプランナーには必要不可欠なスキルの1つです。ゲームプランナーは自分の好みで企画すれば良いわけではありません。
クライアントの要望を踏まえ市場が求めるゲームを企画することが大切であり、マーケットを分析する力が不可欠です。
また、将来にわたって人気ゲームを企画するためには、リリースしたゲームがどのように市場で評価されているかを分析することも重要だといえます。
コミュニケーション能力
ゲームプランナーには、高い「コミュニケーション能力」も必要不可欠なスキルです。
1つのゲームを制作しリリースするには、ゲームプランナーを中心としてエンジニアなど多くの制作スタッフが携わります。
ゲームプランナーは円滑に制作を進めていかなければなりませんが、そのためには制作スタッフのモチベーションを維持することが大切です。
常に制作スタッフの動向に注目し、ゲームプランナーが自ら声をかけることで制作現場の雰囲気は良くなります。
また、クライアントの要望を的確に把握し、企画の意図を正確に伝えるためにもコミュニケーション能力は不可欠です。
活躍できるゲームプランナーになるために身につけるべきこと
ゲームプランナーは基礎的な技術力だけでなく、人気ゲームを企画するために身につけておきたいことがあります。
言い換えれば、いくら技術力が高くともそれだけでは活躍できるゲームプランナーになることはできません。
ここでは活躍できるゲームプランナーになるために、早い段階で身につけておきたいことを紹介します。
情報収集能力
活躍するゲームプランナーになるには、高い「情報収集能力」が不可欠です。さらに収集した情報を使いこなす力も必要になります。
魅力のあるゲームの企画を立てるには、市場がどういったゲームを求めているのかを的確に把握することが重要です。
また、新しいゲームの内容やシナリオに加え、最先端の技術を理解・習得することも求められます。
そのためには、情報収集力を磨くことが必要不可欠であり、何事に対しても好奇心を失わないことも大切です。
基礎的なプログラミング知識
ゲームプランナーは企画立案が主な仕事であり、プログラムには携わらないと考えている人も少なくありません。
IT技術の発達は日進月歩の速度であり、ゲームの内容が複雑になれば高度なプログラム知識が必要となります。
しかし、活躍するゲームプランナーの多くは基礎的なプログラミング知識を持っており、プログラミングする人も多いのが実情です。
自分でプログラミングすることで、自分の思い描くゲームのイメージが具現化しやすくなるのがその理由だといえます。
最初から高度なプログラミングは不可能だとしても、徐々に知識を養っていくことは将来大きな武器となるでしょう。
外部のクリエイターとの繋がり方
活躍するゲームプランナーは外部クリエイターとの繋がり方を重要視し、有効な関係を築くことに力を注ぎます。
ゲームの内容が複雑化すればするほど、外部のクリエーターの力を借りなければなりません。
しかし、必要な時にだけ声を掛けるようでは相手から信頼されることはなく、当たり障りのない関係で終わります。
魅力あるゲームを制作するにはクリエイターを「その気」にさせ、情熱を傾けてもらうことが必要不可欠です。
そのためには、日頃から情報交換を密に行い良好な人間関係を築いておくことが重要になります。
ゲームプランナーになる方法
ゲームプランナーになるのは難しいと考えがちです。しかし、努力次第で誰でもゲームプランナーになることはできます。
ただし、自分自身のアピールポイントを絞り込むなどの工夫が必要であることはいうまでもありません。
ここでは、ゲームプランナーとなる方法について紹介します。
今までの経験やスキルで活かせるポイントをアピールする
ゲームプランナーに求められるのは、プログラミングなどの技術力だけではありません。
情報収集力やコミュニケーション能力など、今までの経験やスキルでゲームプランナーに活かせるものもたくさんあります。
これまでの経験やスキルを整理して、ゲームプランナーの仕事に活かせるものをピックアップしてみましょう。
また、「ゲームが好きだ」「人々が喜ぶゲームが作りたい」といった情熱をアピールすることも忘れてはなりません。
デバッガーとして入社する
デバッガーとして入社し、経験やスキルを積んでゲームプランナーにキャリアアップする人も多くいます。
デバッガーとは試作したゲームのバグや不具合を発見する役割を担い、ゲームを完成品にするプロセスで重要な仕事です、
職場によっては発見したバグや不具合を修正する場合もあり、ゲームプランナーになることも夢ではありません。
企業の口コミが多数掲載されているGeeklyReviewで、ゲームプランナーの活躍する企業をチェックしてみましょう。
ゲームプランナーの仕事内容が気になるなら現場の声を調べてみよう
ゲームプランナーの仕事に対して興味をお持ちなら、現場で働く人々のリアルな声を聞いてみましょう。
ゲームプランナーの仕事内容や自分自身の適性やスキルが、職場にマッチしているか確認することが大切です。
IT・ゲーム業界の口コミに詳しいサイトである「GeeklyReview」には「企業一覧」がアップされています。
企業一覧には現場で働く人々の声が数多く掲載されていますので、とても参考になるでしょう。
ゲームプランナーの口コミなら、さまざまな企業の口コミがチェックできるGeeklyReviewをご活用ください。
ゲームプランナーは需要の高い職種
ゲームプランナーはゲームを企画・制作する仕事であり高いスキルを必要としますが、誰でも目指すことができます。
プログラミングなど技術的なスキルも必要ですが、活躍するゲームプランナーになるには情報収集力やコミュニケーション能力が重要です。
何よりゲームプランナーに大切なのは「ゲームが好きだ」「人々が喜ぶゲームが作りたい」といった「情熱」「やる気」だといえます。
ゲームプランナーに興味をお持ちなら、現場の声を聞いて自分の適性やスキルがマッチしているか確認しておきましょう。
ゲームプランナーとして活躍している人が多いゲーム業界の企業一覧
ゲームプランナーとして活躍している人が多い企業の現場の声を確認してみましょう。
この記事の監修者

ギークリーメディア編集部
主にIT・Web・ゲーム業界の転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればIT人材の流れ等、「IT業界に携わる転職・採用」の事情を提供していきます。