IT業界は近年めざましい成長を遂げている業界です。実際に就職・転職先としてIT業界を希望する方は少なくありません。
しかし実際に就職・転職するとなると、気になるのが将来性です。本記事ではIT業界の将来性を解説します。
あわせてIT業界で働く魅力や適正についてもご紹介します。IT業界にご興味のある方は、ぜひ最後までご覧ください。
IT業界に将来性はある?
IT技術は日々めまぐるしい進歩を続けており、同時にさまざまな業界・分野での需要が急激に拡大しています。
また、世界を牽引するトップ産業の多くはIT企業です。世界的にみても、IT業界は今後ますます成長する可能性が高い業界です。
実際にIT業界は、就職・転職先としてトップクラスの人気を誇ります。生涯続けられる仕事をお探しの方は、ITエンジニアを選ぶのも1つの方法です。
IT業界の魅力5選
IT業界で働く魅力についてご紹介します。IT業界での就業を考えている方は、ぜひご確認ください。
社会的影響力の大きい仕事ができる
IT業界で生み出される技術・サービス・サポートの多くは、日常生活の身近な場面で利用されています。
たとえばSNS・動画サイトのほか、キャッシュレス決済やネットショッピングはIT技術なしに生まれませんでした。
その他にもIT技術は、流通・農業・工業など幅広い分野で必要とされています。IT業界が社会的に果たす役割は非常に大きいのです。
IT技術によって生み出されたシステムが、世界規模で人々の生活・価値観を変化させることも少なくありません。
自身が携わる仕事が世界中の人々の便利さ・楽しさを生み出すかもしれない点は、IT業界で働くうえで大きなモチベーションとなります。
平均的に給料が高い
IT業界は、他の業界と比べると平均的に給料が高めです。
厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)」において、情報通信業の大学卒の初任給は、全体で2番目に高い金額でした。
- 全体:21万8,100円
- 男性:21万8,300円
- 女性:21万7,800円
なお、IT業界では年俸制を採用する企業が少なくありません。実力が認められれば、年齢・性別にかかわらず、より高い収入を期待できます。
実力主義である以上、相当の努力は必要です。しかし努力するほど高い報酬を得られる点は、労働の大きなモチベーションとなります。
ITの専門知識が身に付く
IT業界の技術は幅広い分野で利用されるため、知識・スキルを習得しておけば今後の仕事の幅が広がります。
IT技術の知識・スキルを習得するには、IT業界に身を置くことが1番です。なぜならIT業界は進歩・変化がめまぐるしいためです。
昨日の最新技術が今日には時代遅れになることも珍しくありません。そういったトレンド情報のキャッチもITエンジニアに求められる技能です。
IT業界に身を置けば、自然と最先端の技術・情報に触れる機会が増えます。つまり成長し続けられる環境が整っているのです。
なお、IT技術の変化はめまぐるしいため、最先端を行くためには相当の努力が必要です。
しかし努力すれば、それだけ社会的影響力の大きな仕事に携わる機会が増えます。仕事が大きくなるほど高収入も期待できます。
手に職をつけて身を立てたいという方は、IT業界で最先端の知識・スキルを習得するのも1つの方法です。
さまざまな働き方ができる
IT業界は一時、残業が多い・休暇が取りづらいことから「ブラック業界」というイメージがありました。
しかし近年は、多くの企業がフレックスワーク・リモートワークを導入しています。
仕事量・休暇もある程度自由に調整できるため、自身のライフスタイルにあわせた働き方ができます。
さらにIT業界では、ある程度のキャリアを積めば、仕事の内容・タイミングを自身で選択することも可能です。
ノルマ・課題に追われずに自身のペースで仕事をしたいという方には、魅力ある業界といえるでしょう。
将来性が高く夢がある
IT業界は今後ますます成長が期待されています。IT技術の利用を前提としたサービスが次々と生み出されているためです。
たとえばどのような分野・業界においても、業務の効率化・課題解決にはIT技術のサポートが欠かせません。
また、Iot・M2M・VRなどの分野は今後さらなる成長が見込まれています。つまりIT技術の需要はますます高まる可能性が高いのです。
将来性が高いということは、社会的に影響が大きい仕事ができる可能性が高いということでもあります。
IT業界では日々新しい分野が開拓されています。自身が、その開拓主になれるチャンスがあるわけです。
特にIT業界は、新人のときから大きな仕事を任されることは少なくありません。
相当の努力が求められますが、裏を返せば新人にも大きなチャンスが与えられているということです。
ちなみにIT業界は実力主義の風潮があります。未経験者・文系の方でも、結果を残せば実力を認められます。
努力次第で誰でも大きな夢をつかめる点は、IT業界の大きな魅力の1つです。
そうはいっても「本当に未経験でITエンジニアになれるの?」という疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
実際に未経験からはじめて大きな成果を残したITエンジニアは少なくありません。GeeklyReviewでは、未経験からの活躍ランキングを確認できます。
どんなエンジニアがどのようにIT業界で活躍しているのかを知るためにも、ぜひ下記リンクからランキングをチェックしてください。
IT業界への転職を考えている人は増えている
IT業界への転職希望者は年々増加傾向が見られます。転職希望の代表的な理由は下記の通りです。
- リモートワーク可能な仕事を探している
- 今後の成長が期待できる業界で働きたい
- スキルを磨ける
- 平均給与が高い
IT業界への転職理由としては、働きやすさ・将来性・給与などが上位を占めています。
一方、IT業界での採用率も年々高まっています。転職希望者にとっては、大きなチャンスが開けているわけです。
IT業界は人材不足が深刻な問題
IT業界は需要が高まっているにもかかわらず、深刻な人材不足がみられます。
2020年に経済産業省が発表した「IT人材白書」では、2025年には約36万人の人材不足が予測されています。
IT業界の人材不足の主な理由は下記の通りです。
- 業界全体へのネガティブなイメージ
- IT市場規模の急激な拡大
- IT技術の急激な進化
- ITエンジニアの高齢化
IT市場は日々急激な成長を遂げているため、ただでさえ人材が足りません。さらに技術の進化スピードが速い点も、人材不足に拍車をかける要因です。
IT技術の最先端を習得・応用するには、並々ならぬ努力が求められます。つまり「ハードルが高い業界」にみえてしまうのです。
加えてIT業界には「ブラック業界」というイメージも根強く残っています。結果、応募者が少なくなり、深刻な人材不足に陥っているわけです。
一方、IT業界の人材不足は転職希望者にとっては追い風になります。採用のチャンスが増えるためです。
条件のよい企業ほど先に求人枠が埋まっていきます。転職活動をより有利に進めるには、できるかぎり早く行動を起こすことが大切です。
IT業界で人気の職種
ITエンジニアにはさまざまな職種が存在します。それぞれ専門領域が異なるため、転職する際はまず自身に適した職種を知らなければなりません。
IT業界の中でも特に人気が高い職種を4つご紹介します。
エンジニア
エンジニアとは技術者のことです。本来は、エンジニアリング(工学)の専門的知識・技術を持つ人を指す言葉でした。
近年はIT業界の拡大により、エンジニア=ITエンジニアと捉えることが一般的です。なお、ITエンジニアにはさまざまな職種が存在します。
- システムエンジニア:コンピューターのシステム開発を一貫して行う
- プログラマー:システムエンジニアの設計に従ってプログラミングする
- セールスエンジニア:IT技術・知識をもとに営業などを行う
- WEBエンジニア:WEBサービスの開発・運用・保守点検を行う
- ゲームエンジニア:家庭用ゲームやゲームアプリの開発を行う
エンジニアはIT業界の中核を担う職種です。そのため、他の職種と比べても幅広い知識・スキルを要求されます。
専門的なIT知識・技術はもちろん、セールス・コミュニケーションなどのスキルもなければ、エンジニアは務まりません。
大きな成果を求められる職種ですが、そのぶんやりがいを感じられます。ちなみに、エンジニアはIT業界の中でも特に平均給与が高い職種です。
マーケター
マーケターはマーケティングを担当します。マーケティングとは、市場のニーズを読み取り、そのニーズにあわせた商品開発・提供を行う活動です。
IT業界においては、マーケターは下記の2つに大別されます。
- WEBマーケター:(自社の)WEBサイト内の商品の開発・提供
- デジタルマーケター:既存の動画サイト・SNSなどを活用して商品の開発・提供
WEBマーケターとデジタルマーケターは、それぞれ対象とするユーザーが異なります。
しかし、いずれも「自社の利益を上げること」を目的とした職種であることに変わりありません。
具体的には、営業部門が受けた仕事に関して、最小コストで最大の売り上げを上げることがマーケターの使命です。
マーケターはエンジニアなどと比べると、そこまで専門的なIT知識は必要ありません。IT業界初心者の方でも比較的挑戦しやすい職種の1つです。
ITコンサルタント
ITコンサルタントとは、クライアントが抱えるIT分野の課題解決を図る職種です。
具体的には、自社のITサービスを駆使することで他社の経営課題を解決に導きます。なお、ITコンサルタントの大まかな業務フローは下記の通りです。
- クライアントへのリサーチ
- リサーチを元にした経営課題の洗い出し
- 課題解決に向けたITサービスの提案
- ITサービスの開発
実際にITサービス開発を行うのはシステムエンジニアです。つまり、ITコンサルタントはクライアントとシステムエンジニアの橋渡しでもあります。
ITコンサルタントに求められるのは、クライアントの課題・ニーズを正確に把握するスキルです。
あわせて、課題解決に向けたITサービスの企画力も求められます。そのため、ある程度のIT知識・技術がある方が有利に働けます。
また、クライアントと自社の橋渡し役である以上、高いコミュニケーション能力・プレゼン能力も必要です。
WEBディレクター
WEBディレクターは、WEBサイトの制作・運営を一貫して管理する職種です。簡単にいえばプロジェクトの総指揮官にあたります。
WEBディレクターの種類は下記の2つです。
- 開発ディレクター:新規サイトの立ち上げ
- 運用ディレクター:立ち上がったサイトの運用・管理
それぞれ担当領域は若干異なるものの、ともに下記のような業務を担当します。
- クライアントのニーズにあわせた企画立案
- プロジェクトメンバーの決定
- 制作スケジュールの進行管理
- プロジェクトの予算・コスト管理
- コンテンツの管理・運用
- トラブル時の関係者との打ち合わせ
WEBディレクターに求められるのは、メンバーをまとめ、プロジェクトを成功に導くリーダーシップです。
管理職的な立ち位置であるため、エンジニアなどと比べると詳細なITスキルは必要ありません。
しかしプロジェクトを指揮する以上、ある程度のIT知識・スキルは必要不可欠です。まったく知識がなければ、各部門に適切な指示はできません。
IT業界に向いている人の特徴
IT業界に向いている方の特徴をご紹介します。IT業界への転職を考えている方は、ご自身に下記のような適性があるかお確かめください。
成長意欲の高い人
IT業界に向いているのは、向上心・成長意欲の高い方です。IT技術は日夜めまぐるしい進歩をみせています。
そのため、積極的に自分をアップデートし続ける向上心がなければ、ITエンジニアとして長年働くことはできません。
反対に、変化をおそれずさまざまなことにチャレンジする姿勢を持つ方であれば、IT業界で活躍の場が広がります。
チームで働くことが好きな人
ITエンジニアは個人主義と思われがちですが、実はチームワークが大切です。プロジェクトにはチームで取り組むためです。
プロジェクトへの主体性はもちろん必要ですが、チームで働く以上、他メンバーを尊重する姿勢は何よりも求められます。
そのため1人でがむしゃらに働きたい方ではなく、コミュニケーションを取りながら仕事に取り組める方のほうが向いています。
コミュニケーション能力は上位のエンジニアほど必要です。
エンジニアはキャリアアップするほど、クライアントなどとの打ち合わせの機会が増えるためです。
論理的思考ができる人
IT業界に限らず、論理的思考ができる方はビジネスで成功できます。仕事効率・生産率をあげるには、物事を論理立てて考える必要があるためです。
特にプログラミングにおいては、無駄を一切省きつつ、最大の利益を出すような設計が求められます。
特にIT業界は効率重視の風潮があります。効率よく物事をこなす自信がある方は、IT業界でも重宝されやすい人材です。
柔軟な考えができる人
頭の固い方は、ITエンジニアにはあまり向いていません。IT業界は日々めまぐるしい変化が起きているためです。
自分の得意なスキルに固執するあまり、新しい技術・情報のアップデートを怠ると、あっという間に時代に取り残されてしまいます。
反対に、新しい情報・技術を受け入れる姿勢のある方は、常に時代の最先端を走れます。どのようなプロジェクトにも即戦力として対応できるのです。
未経験でもIT業界で活躍できる?
ITエンジニアは専門職のイメージが強いため、未経験者は不利と思われがちです。しかし実際は未経験者を歓迎しているIT企業は少なくありません。
特に20〜30代の方は伸びしろが期待できるため、未経験者でも採用される可能性が高いです。
未経験者でも挑戦しやすい職種は、営業・マーケター・サポート事務などが代表的です。ただし個人によって職種の適性は異なります。
なかには未経験から挑戦し、プログラマー・システムエンジニアにキャリアアップした方もおられます。
GeeklyReviewでは未経験からの活躍ランキングをご覧になれます。未経験の場合、どのような職種に就くべきかの参考にしてください。
さらに、GeeklyReviewでは自身の適正のマッチ率もチェックできます。
「未経験でもITエンジニアになりたい!」という方は、ぜひ下記リンクから自身の適性をお確かめください。
IT業界で活躍している人の生の声を見てみよう
ITエンジニアとして働いている自分をイメージできないと感じる方もおられるでしょう。
就職・転職後の自分の姿をイメージするには、いま実際に働いている方の声を聞くのも1つの方法です。
GeeklyReviewではIT業界で働く方の生の声をご覧になれます。実際に働く方の感想は、自身の適性を判断する良い材料になります。
GeeklyReviewでは適性のマッチ率のチェックも可能です。ご興味のある方は、ぜひサイトを訪れてみてください。
IT業界の人気企業一覧
IT業界のなかでも人気が高い企業をご紹介します。
この記事の監修者

ギークリーメディア編集部
主にIT・Web・ゲーム業界の転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればIT人材の流れ等、「IT業界に携わる転職・採用」の事情を提供していきます。