給料・職場環境・仕事内容など会社に対して、あなたは何を重視して会社を選ぶでしょうか。重視すべき点がたくさんあり迷って決めかねている人も多いです。
しかし現実では、妥協して入社する人も増えています。それはリアリティショック を起こしやすい要因の1つです。
リアリティショックとは入社直後に起こりやすく、仕事に対する理想と現実のギャップに衝撃を受けてしまうことを指します。
そこで今回はリアリティショックの説明と回避するコツについて解説します。この記事の入社直後とは入社してから2年以内の期間です。会社をすぐに退職しないためにもぜひ参考にして下さい。
入社直後に起こりやすいリアリティショック
会社説明やネットでの情報収集で希望の会社の社風や給与など大まかなことは把握できます。また入社面接では人事の方とコミュニケーションが取れて不明な点も解決可能です。
しかし上記の情報は会社を外側から良い面を見ているだけであり、実際働いてみないと 会社の実情が見えません。
例えば労働時間が思っていたより長かったり、希望の職種に就けなかったりと人によってさまざまなリアリティショックが発生します。
中には土日も出勤させられたうえ、長時間労働が蔓延化している会社もあり、そうしたギャップが大きいほど肉体的・精神的ダメージ を負ってしまう人も多いのです。
リアリティショックを感じている人はどのくらい?
リアリティショックを感じている人の割合は76.6%と8割近い高い数字 になっています。
この数字でネットでの情報収集やインターンシップなど、入社前に会社の下調べをしていない人が多いことが明らかになりました。
そしてリアリティギャップは2年以内で起こり、2年目以降から現実と帳尻合わせしながら理解して働けるという声も上がっています。
入社後に会社の適切な教育制度をきちんと受けられる環境であれば、能力評価されて適材適所の人材配置をしてもらい大きなギャップを回避可能です。
上記では教育制度を例に出しました。こうした企業の制度を事前に知っておくことでより安心して働けます。
リアリティギャップを感じて早期退職にならないためにも予め社員の生の声を聞くことが大切です。
下記に記載されているGeeklyReviewのサイトではさまざまな口コミを閲覧できます。今後の就活の対策のためにもぜひ活用してみて下さい。
リアリティショックを感じやすいポイント
ここまで入社直後に起こりやすいリアリティショックについて解説してきました。下記ではリアリティショックを感じやすいポイントを4つの具体例を挙げてお話していきます。
あなたの抱えている問題やこれから起こるかもしれないことを明白にして解決への手助けになると幸いです。
職場の人間関係
職場での人間関係はリアリティギャップを感じやすい一番の問題ともいえます。こればかりは配属されてみないと分からないのが難点です。
入社後には上司の指導を受け、毎年新入社員が入ってきて環境の変化が目まぐるしく変わります。その中で上司や部下とのコミュニケーションは必須です。
例えばSE(システムエンジニア)は黙々とパソコン作業をしているというイメージの方もいらっしゃいますが、クライアントの希望を聞き要望通りのシステムを設計します。
一見コミュニケーションをあまりとらなくても良いと思いがちな職種だとしても、全く人と関わらずに仕事をする職種はほぼありません。
職場の人間関係が良くなければ仕事が思う通りに進まず、思っていた仕事とのギャップに頭を悩ませて仕事を辞めたくなる人がたくさんいるのが現状です。
仕事内容
入社前に希望していた仕事ではなかったため、自分の力が発揮できずにいる人も増えているようです。前もって企業研究をして資格を持っている人は幅広く仕事を任せられます。
しかしほとんどの人は一から勉強しなければいけません。中には「こんなに資格を取らされるとは思わなかった」「家で勉強する時間が増えて自由な時間が減った」と感じる人も多いです。
すぐに仕事をさせてもらえない、あるいは上司からハードな仕事を押し付けられたなど仕事内容に不満を持つ人が続出するケースがあります。
仕事に対する評価
仕事をこなしていっているつもりでも、社内での評価が思ったより低いと感じるケースがあります。特に顕著に評価が反映される職種が営業です。
特に周りの同期がどんどん昇給して評価され、追い抜かされると焦りもでてきてミスにつながる恐れがあります。
そして頑張っているのに周りからの評価が伸びず、給料の減少にもつながる場合もあるため頭に浮かんでしまうのが早期離職です。
自分の能力やスキル
入社後に一斉に同じラインに立たされてスタートするかと思いきや、同期や周りの人の仕事の出来栄えに驚く人もいます。
学生の間に仕事に直結する資格などの勉強をしたり、インターンシップで入社後のイメージができていたりする人は仕事がスムーズです。
そして「自分だけ出遅れた...」と思い込み仕事がイヤになってしまいます。また上司の教え方が上手くないせいで自分の能力が伸びないと感じるのも理由の1つです。
入社前後のギャップは現場の声を聞くとわかる
リアリティギャップを解消するには、気になる企業の現場の生の声を聞くのが効果的です。企業へのOG・OB訪問やインターンシップを活用して仕事のギャップを埋めます。
まだ入社して相手が上司というわけではないため、上下関係もそこまで気にすることはありません。あなたが疑問に思っている聞きづらい質問をしてみましょう。
リアリティショックを放置するリスク
リアリティショックを持ったまま仕事をしていてもなんのメリットもありません。改善されない場合は職場でさまざまなリスクが起こりえることが想定されます。
下記ではリアリティショックを放置するリスクを2つ挙げて解説しており、今後の参考にしてみましょう。
仕事の能率が低下する
自分の能力に見合わない仕事を任せられたとすると、作業に時間がかかってしまいミスが増える可能性が高いです。
こうしたミスが続き上司から何度も注意されるとさらに仕事の能率が低下します。
また、入社2年目以降になると職場の良くない雰囲気が伝わってしまい新入社員もリアリティショックを受ける可能性が高く危険です。
例えばIT業界では仕事量が多いため、時間内に作業を終えられず残業になる可能性があります。
ただでさえ長時間パソコンに向かっていると作業効率が低下する上に、リアリティショックのせいでさらに悪循環を招いてしまうため注意が必要です。
離職率が高くなることも
労働政策研究研修機構(29年2月)によると新卒3年以内の早期退職理由は「労働時間・休日・休暇が良くなかった」の割合が一番多いことが分かりました。
休みが取れずプライベートも充実せず息抜きができないまま、月曜から出社の繰り返しとなるとストレスや疲れが溜まり、結果的に離職につながる傾向が高いです。
離職の二番目に高い理由は「肉体的・精神的に健康を損ねた」ことが挙げられます。自分で目標を持ちモチベーションを保ちながら仕事ができるのは入社後のフォローが整っている会社です。
しかし、いざ入社してみると人材不足でフォローが行き届かず自分でマニュアルをみて作業しなければいけなくなります。
不明な点をすぐに聞けない、またはすぐに返答がないなどでスムーズに行えないのが特にテレワークが主流の会社では起こりえるかもしれません。
また、昔ながらの感覚を持つ上司だと発言が新入社員にとってはパワハラと感じる人もいます。ストレスで精神面が損なわれ退職に追い込まれるのは最悪のケースです。
リアリティショックを受け入れるために
職場を早期離職する人もいれば入社後転職せず長年働き続ける人もいます。この前者・後者の違いは何でしょうか。
職場を転々とするのは次の採用に不利になってしまいます。下記で紹介しているのは離職をしていない人たちが行っている方法です。
自己分析を行う
仕事でミスをしたまま漠然と放置するのではなく、何でミスしたか自己分析することが大切です。
例えば「プログラムが仕様通りではないことを口頭で伝えた」「製品検査を簡単に済ませてミスが発生した」など日々起こったトラブルをメモします。
上記の問題は口頭で伝えたことにより、相手とのやりとりが不鮮明だったり検査の仕方に問題があったりしたのが原因です。口頭ではなく文字にするとトラブルを未然に防げます。
ミスを何度も繰り返さないためにも仕事に関する自己分析はメモなどに書き留めて日々行いましょう。
信頼できる人に相談する
仕事内容や人間関係で困ったことがあれば、信頼できる上司や同僚に相談するのをおすすめします。家族や友人に相談するとあなたのストレスが一時的に解消されるかもしれません。
しかし建設的に物事を解決したいのであれば身近な上司や同僚が適切です。普段からコミュニケーションが取れるよう相手に敬意をはらって接してみましょう。
例えば日頃から目を見て挨拶したり、飲みに行く機会を作って相手の話を親身に聞いたりするのも大事です。いざというときに味方になってくれる人を作っておくと安心して仕事ができます。
会社によっては日頃の業務で何か悩んでいることはないかと、上司と1対1で定期的に相談できる会社もあるため、機会をみて相談してみても良いでしょう。
リアリティショックを回避するコツ
リアリティショックは入社する前に下調べをしておくと回避しやすくなります。直接OB・OG訪問するのも良いですし、ネットで企業情報のも便利です。
労働条件を前もって確認する
勤務時間・福利厚生・人材育成など会社に求める条件を確認しておきましょう。あなたが重視しているポイントを絞ってみると探しやすいです。
一日入社体験をさせてもらえる会社もあるため応募してみて会社を知るきっかけを作ります。自ら行動して入社前後のギャップを少なくしていきましょう。
口コミサイトを活用して企業研究する
一番手っ取り早い情報収集の方法はネットで企業の情報を知ることです。
下記に掲載しているGeeklyReviewのサイトの入社前後のギャップの口コミをチェックしてみましょう。
リアリティショックは対策次第で乗り越えられる
お伝えしてきた通り、リアリティショックは対策次第で乗り越えられます。入社前は企業の情報を収集し、入社後は仕事への自己分析や信頼できる相談相手を見つけることが大切です。
実際に働いている人の話を聞いたり情報サイトで内部事情を把握したりして早期退職を防ぎましょう。
入社前後のギャップが少ない企業一覧
GeeklyReviewでは下記のようなリアリティギャップが少ない企業の口コミが見られます。どうぞ参考にしてみて下さい。
この記事の監修者

ギークリーメディア編集部
主にIT・Web・ゲーム業界の転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればIT人材の流れ等、「IT業界に携わる転職・採用」の事情を提供していきます。