今回は、デバッガーの実情・年収・やりがいなどについて詳しくご説明します。

「デバッグの仕事に興味はあるものの、これから転職すべきかまだ検討中」といった方こそ記事の最後まで目を通して下さい。

この記事を読めば、デバッガーという仕事があなたにとって長く続けることのできる仕事なのかイメージできます。

デバッガーはゲーム業界の裏方的存在


パソコンなどでゲームをプレイする際にバグや不具合といった問題が起きないか確認するデバッガーは、ゲーム業界において最後の砦のような存在です。

新しいゲームがユーザーにお披露目されるまでには、多くのスタッフが携わっています。その中でもデバッグという作業は、ゲームが世に出る前の最終チェックを担います。

つまり、デバッガーはゲーム業界を陰から支える必要不可欠な仕事なのです。

デバッガーの年収事情


では実際にゲーム業界でデバッガーの仕事に就く場合、どれくらいの年収を見込んでおけばよいでしょうか。

一般的にゲームデバッガーとして働く場合、「380万円〜550万円前後」を平均年収として想定しておきましょう。

この平均年収の大きな開きには、時給制や月給制など働き方の違いが大きく寄与しています。

そもそも、デバッグ作業には多大なゲームのプレイ時間が必要です。この長時間にわたる作業を時給換算した場合と月給制で考慮した場合では、もちろん年収に違いが生じます。

また、昇進など将来のキャリアプラン次第でも年収は異なるでしょう。

デバッガーの仕事がつらいといわれるのはなぜ?


きっとこの記事を読んでいるあなたは、デバッグ作業に興味があるはずです。しかし「デバッガーとして働き続けるのはつらい」などと耳にし、一抹の不安を感じていることでしょう。

つらいと感じるのには主に4つの原因が考えられます。ここから、具体的にどのようなケースで苦痛と感じやすいのか確認していきましょう。

単純作業が多く飽きてしまう

デバッグという仕事では、正常にプログラミングが機能するかなどひたすら画面上で確認する作業が続きます。

加えて、仕事の一環としてゲームをプレイする必要があります。自分が興味のないゲームであっても、バグや不具合のチェックを繰り返す作業が発生しうるのです。

残念ながらこういった場合には特に単純作業だと感じやすく、億劫になってしまう人もいます。

しかしジャンル問わずゲームをプレイすることが好きな人にとっては、つらいと感じる作業ではないでしょう。

バグを見つけるのが大変

デバッグ作業ではプレイ中のゲームに不具合などの問題がないか、常に目をみはっておく必要があります。その作業は実に細かく、プライベートと同じ感覚でゲームをプレイする状況とは異なります。

起こりうる些細なバグや不具合を見つけ出す繊細な作業は、スキルを積んだプロだからこそなせる至難の技です。

業務量が多すぎる


ゲーム業界では、多くのスタッフが一丸となり作品(ゲーム)を制作しています。限られた納期の中で各々の考えをすり合わせながら仕事を行う現場は、修正や改善が発生しやすい環境です。

このようにチームプレイで1つのゲームを完成させるには、不具合など問題の有無を繰り返しチェックすることも至極当然です。このような環境下に比例して、デバッグの業務量も増加します。

ただし同じゲーム業界でも、企業によってデバッグを必要とする作業工程は異なります。

実際にデバッグ用のツールを取り入れている企業もあり、比較的少ない工数でデバッグを行うことも可能です。

もし業務量の多さについて懸念する場合には、どのような流れでデバッグを行っているのか確認しておくことをおすすめします。

残業が発生することも

ゲーム制作における“最後の砦”ともいえるデバッガーは不具合などのチェックだけでなく、ゲームを手にするユーザーが「プレイして楽しいか」判断することもあります。

その際には「よりユーザーに楽しんでもらうために、どのような改善をすべきか」といった提案を行う場合もあるでしょう。

こういった他のスタッフとの連携が必要とされる作業も発生しうるため、残業に繋がることが想定されます。

しかしながら、このような積み重ねがあってこそ1つのゲームを作品として世に出すことができるのです。それを常に現場で感じられるのは、ゲーム業界で働き続けるやりがいでもあります。

詳しく知りたいなら現場の声を聞いてみよう


デバッガーの厳しさについてより詳細に知りたい方は、デバッグ作業に携わったことのある先輩の意見を聞くようおすすめします。

いざ転職した後になって「デバッグの仕事をやってみると想像と違っていた」といったことがないよう、仕事へのイメージを明確にしておくことが大切です。

また上述のように、ひとえにデバッグ作業といっても各社で作業工程は異なります。

だからこそ転職前の早い段階で、仕事内容・各企業での実情を正しく把握しておきましょう。

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デバッガーのやりがい


ここまでデバッグ作業の厳しさをお伝えしてきましたが、もちろんデバッガーだからこその魅力も多くあります。

ここからは、デバッガーとして仕事をするうえで感じられるやりがいを4つご紹介しましょう。

達成感を味わえる

ゲームのリリースを見届けられる達成感には、何にも代えがたいものがあります。

ゲームデバッガーは、1つの作品を一緒に制作してきたメンバーが心待ちにする瞬間に立ち会うことのできる仕事です。

携わったメンバー全員で数多くの困難を乗り越え、チームプレイで達成したからこその高揚感も味わえます。

修正や改善などを何度も繰り返したここまでの苦労を思い返すと、より一層達成感を感じずにはいられないでしょう。

ゲームでお金を稼げる

日頃からゲームをプレイする方にとって、大好きなゲームを仕事にできるのは嬉しいことでしょう。もちろん仕事ではありますが、連日ゲームについて考えることが可能です。

ゲーム業界での勤務経験がある方にとっては周知の事実かもしれませんが、特にデバッグの仕事ではプレイヤーの立場を体感する必要があります。

これもまた日頃からどれだけゲームに取り組んできたかが問われる、ゲーム好きにはたまらない魅力です。

またまだ世に出ていないゲームに触れることができるのは、デバッガー含めゲーム業界で仕事をする者だからこその特権です。ゲーム好きにとって、これほどの喜びはないでしょう。

自分がこだわり抜いたゲームをプレイできる


自分が制作メンバーとして携わったゲームを、1人のユーザーとして楽しむことができます。

プライベートで「ここは自分の提案で改善されたところだ」などと思いを馳せながら、自分でゲームをプレイすることが可能です。

自分がこだわった箇所をそのまま直にプレイヤーとして体感できるのは、この仕事ならではの醍醐味です。

自分が携わったゲームに対するユーザーの反応を実感できる

昨今、ゲームの実況動画が公開されているのをよく目にします。そういった場をとおして、リリースされたゲームをプレイするユーザーの反応を直に感じることができます。

あなたが制作に携わってきたゲームのリリースを心待ちにしている多くのユーザーが、リリース直後楽しそうにプレイしているのは容易に想像できるでしょう。

これはゲームのプレイヤーとしてでは感じることのできない、デバッガーなどゲーム業界に携わる者だけの醍醐味です。

デバッガーがおすすめな人


ここまで、デバッガーの厳しさや魅力を率直にお伝えしてきました。ここからはどのような人がデバッガーに向いているのか、4つの特徴をご紹介します。

あなたに当てはまるものはいくつあるか、チェックしながら最後までお読み下さい。

デスクワークの仕事を希望している

デバッガーはデスクワークでの仕事を好む人におすすめします。基本的にデバッグの仕事において、体力的な労働は必要とされません。

個人での作業時間が多く、1人で長時間集中して淡々と作業することが億劫でない人にはうってつけの仕事です。

また比較的、幅広いキャリアパスが考えられます。例えばゲームデバッガーとしての品質管理のスキルを生かし、QAエンジニアなどでの活躍も期待できます。

リリース前のゲームをプレイしたい

ゲームデバッガーは一足先に未公開のゲームをプレイできる、ゲーム好きにはたまらない仕事です。そんな高揚感を日々体感したいなら、デバッガーとの相性は抜群でしょう。

短期で働きたい

デバッガーは、短期間で集中して働きたい方にも向いています。その理由の1つとして、正社員や契約社員など働き方の多様性が挙げられます。

選択する働き方によっては、限られた期間のみゲーム制作に携わるといった働き方をすることも可能です。

こまめな報連相ができる

日頃からスムーズなやり取りのできる人は、デバッグの仕事と相性が良いでしょう。なぜなら、デバッグ作業では迅速な報連相が必要とされる場合があるためです。

具体的には、何が起因してバグなどの問題が発生したのか素早くエンジニア達に伝達する場面などが挙げられます。

こういった際に迅速なやり取りができないと、限られた時間内にミスが修正されないまま納期を迎えてしまいます。

だからこそ、デバッガーという仕事ではスピーディーな報連相のできる人材が重宝されるのです。

快適に仕事をしたいなら働く環境をチェックしよう


ここまでゲーム業界の裏側を支えるデバッガーについて詳しくお伝えしてきました。

そのうえで「デバッグの仕事に挑戦してみたい」と前向きに検討している方には、ぜひ働く環境についても目を向けていただきたいです。

なぜならゲーム業界でデバッガーとして長く働く際には、ゲーム制作に携わる魅力だけでなく様々な懸念点もあるからです。

快適に長く仕事を続けていくために、労働時間やリモートワークの導入など働きやすさについて確認しておくよう強くおすすめします。

長く仕事を続けていくうえで、あなたにとってどのような環境が働きやすいと感じるのでしょうか。

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デバッガーとして働くなら職場の人間関係も大切



またデバッガーとして勤務する場合には、職場の人間関係もしっかりチェックしておきましょう。

一見すると、デバッグ作業は個人プレイで完結すると思われがちです。しかし実際にデバッガーとして仕事を進める中では、デザイナーなど他のスタッフと連携する場面もあります。

このようにデバッガーはチームプレイを必要とするゲーム業界で仕事を行うため、スムーズにコミュニケーションを取りやすい環境か事前のチェックをおすすめします。

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