日々進化し続けているIT業界ですが、どうしても男性のイメージが強いといえます。しかし、最近は女性の活躍も目立つようになりました。

特にワークライフバランスを重視する企業も増え、女性ならではの柔軟な考え方・コミュニケーション能力などが企業戦略に大いに役立っています。

今回は女性が活躍しているIT業界で人気の企業の特徴・職種・平均年収を紹介します。IT業界に興味がある方はぜひ参考にしてみてください。

女性の活躍を推進する企業が増えている


IT業界といえば男性のイメージがある業界と思われがちです。実際に女性の活躍している割合は全体の約4分の1、24.1%と少ないのが現状です。

特に顕著なのは女性エンジニアの不足といえます。男性10人に対して女性は1~2人の割合で圧倒的に少ないです。しかし、職種によっては女性が多く活躍しているものもあります。

例えばWebデザイナーは6割近くが女性だといわれています。このようにIT業界は少しずつですが女性の進出が目立つようになり、企業も女性ならではのきめ細かい柔軟な考え方を活かせる職場が増えてきました。

女性が活躍している企業の特徴


男性と違い、女性はライフイベントによる離職率が高いのが特徴です。企業側も優秀な人材をつなぎとめるためさまざまな工夫をこらしています。それでは女性が働きやすい職場環境についてみていきましょう。

産休・育休制度の充実

女性が活躍する企業の特徴として産休・育休制度の充実があげられます。以前は結婚・出産を機に会社を退職するのが当たり前とする風潮がありました。

しかし、多くの女性は仕事にやりがいを感じキャリアアップさせたいと思っています。また、企業としても優秀な人材がいなくなれば新たに人を採用して教育しなければなりません。

それには時間もコストもかかり、思うような成果が出ない場合もあるのです。育休制度・育児時短・勤務時間の弾力化などで継続して働ければ業務の効率化や生産性にもプラスになります。

上層部・役員に女性が在籍


政府が主体となって推し進める平成28年4月に施行された「女性活躍推進法」は多くの女性が活躍できる環境を企業が推進することを義務づけた法律です。

こうした動きが後押しとなり、企業では女性役員も多く誕生しました。これにより女性目線で働きやすい職場改革が推し進められたのも要因といえるでしょう。

また、女性の多い職場では女性管理職登用を積極的に行い、ロールモデルとしてほかの部署にも広げている企業も増えています。

女性管理職の在籍率

女性管理職の在籍率を高めるためには女性自らがキャリアを重ねて昇進することを前向きにとらえる機会を企業側が提供することが大切です。

そのためには潜在能力のある女性に教育・研修はもちろんビジネスチャンスを与えることも必要です。

すでに女性管理職がいる企業では、女性の管理職育成のためキャリア形成に必要な相談体制などきめ細かな対応をしているところもあります。

ライフイベント後の職場復帰環境の整備


女性はライフイベントで仕事を休職あるいは退職するケースが少なくありません。一度職場を離れると復帰は難しく、職場に復帰してもポジションがないという声も聞かれます。

女性の中には仕事を辞めたくないから結婚・出産を諦める人もいるくらいです。多くの企業の中でIT業界は、ライフイベント後の職場復帰環境の整備が進んでいるといえます。

スキルと経験を持った女性は、いったん職場を離れても復帰すれば企業に貢献できるからです。リモートを増やして育児をしながら仕事ができるのも、IT業界ならではといえます。

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コロナ禍でIT業界への転職者が増加


多くの企業はコロナ禍で大きな影響を受けましたが、IT業界に目を向けると事情は違うようです。

テレワークやオンラインゲームに必要なシステムやウェブカメラなどの巣ごもり需要の恩恵を受けて、IT業界は景気が良く人材も不足しています。

中でもWebデザイナー・ITエンジニア・Webマーケターの求人は増加傾向で専門の技術を持つ人は活躍するチャンスがあります。

先行きが不透明な中で採用を抑える企業が多いですが、IT業界は即戦力になる人材を幅広く求めている状況です。

また、リモートワークが増えて情報通信技術(ITC)を用いれば日本中どこにいても仕事ができることから柔軟な働き方が注目されています。

IT業界でも女性は活躍中


IT業界では多くの女性が活躍しています。また、責任が重いプロジェクトマネージャーとしてチームを統率し活躍する人も増えています。

IT業界で活躍している女性に詳しくみていきましょう。

リモートワークで子育てと両立

IT業界で働くメリットは、子育て中の女性が出社しなくてもリモートで働けることです。多くの企業で働く女性が悩む育児と仕事の両立が可能になります。

しかし、IT業界ではオフィス勤務とリモート勤務を併用するなどして時間と場所にとらわれないワークスタイルを推進している企業が多いです。

キャリアを継続しつつ子育てもできる企業は女性に優しい職場といえます。こうしたIT業界で活躍している女性による口コミ情報が、GeeklyReviewなら無料で見ることができます。

比較的年収が高い

IT業界はほかの業界に比べて年収が高いのが特徴です。職種によってさまざまですが、日本企業の平均年収が403万円に対し、新人レベルでも500万円くらいです。

プロジェクトを推進するレベルになれば800万円~1,000万円くらいもあり、外資系であればスキルと経験を活かしさらにその上を狙うことも可能といえます。

業界自体が人材不足でチャンスが豊富

IT業界は深刻な人材不足に直面しています。要因をあげると下記の通りです。

  • IT業界の拡大
  • IT技術のスピーディな発展
  • IT技術者の高齢化

IT業界は年々拡大基調でそのスピードに人材育成が追い付いていない状況です。

高いスキルを身に付けていても、数年後には古くなっているのがIT業界の宿命です。常に新しい技術に注目し、自己啓発をしていかなければなりません。

少子高齢化が進む日本でIT業界の高齢化も課題の1つです。若い人材の確保が難しく育成ができていないのが課題です。

しかし、実際の職場環境や業務内容は外からだと分かりにくいものです。人材が不足していても、将来発展が見込まれるIT業界はやる気さえあれば大きなキャリアアップにつながります。

IT業界で女性に人気の職種


次にIT業界で女性に人気の職種について3つ解説します。

Webデザイナー

女性ならではの感性を活かせる職種として人気があるのがWebデザイナーです。また、子育て・介護などしながら自宅でフリーランスとして働けることで女性に人気でもあります。

ディレクターが作成した仕様書に基づきデザインやコーディングをしますが、デザインに専念することもあり自分のスキルを活かせるのがポイントです。

チームで仕事をする場合、顧客からの要望をヒアリングしてデザインを構成し、デザイン作成ツールを使ったワイヤーフレームの作成も行います。

地道な作業が好き・トレンドに敏感・繊細な感覚を持つ方などにはおすすめです。

Webマーケター

Webマーケターはスマホアプリ・Webサイト・SNS・メール・チャットなどオンラインを利用したマーケティングに関わる職種です。

Webマーケターはインハウスとアウトソースの2つがあり、インハウスは自社のマーケティングを行い、アウトソースは広告代理店や制作会社でクライアントからの依頼で業務をします。

オンラインマーケティングの分野は年々拡大しており、Webコンサルタントを目指してWebマーケターを志望する女性も多いです。

システムエンジニア

ITエンジニアの中でも女性に人気の職種がシステムエンジニアです。IT業界では人材不足のため、女性特有の能力やきめ細かさに着目して女性のエンジニアを募集する企業も増えています。

システムエンジニアの仕事は要件定義・基本設計・テスト・運用保守などです。国内のシステムエンジニアに占める女性の割合は20%ほどです。

しかし、企業によっては女性のシステムエンジニアが10%のところもあり、特に若いベンチャー企業では女性を求めるニーズが高まっています。

女性のシステムエンジニアを採用して、職場の雰囲気が良くなった・人材が多様化できた・企業のイメージアップにつながったなど評価も高いです。

IT業界の女性の平均年収


IT業界の女性の年収はほかの業界に比べて高いといえます。ある調査によるとIT業界全体で平均年収は444万円、男性が471万円に対して女性は386万円だそうです。

これまで女性は結婚・出産を機に退職する人が多かったため男性に比べて平均年収は低くなりがちといえます。

しかし、女性に人気のIT業界は年代により年収が大きく違います。あるデータでは20代で平均年収410万が30代になると585万円と実に175万円の増加です。

女性が活躍する業界の中で高い収入と男性並みの昇進が期待できるのがIT業界といえるでしょう。

また、IT系営業職は転職が多いのも特徴で、これはキャリアアップして転職することで年収が増加していることを意味します。

営業というと男性が優位に思われがちですが、物腰の柔らかさだけでなく忍耐力は男性を上回るともいわれ、クライアントからの評価が高いのです。

IT業界にも女性の活躍を推進している会社があります!


IT業界にも女性が活躍している会社があります。これらの企業の特徴をあげるとすれば下記のような共通点があります。

  • 在宅ワークしやすい
  • ライフステージの変化に対応できる
  • 人材不足で仕事が見つかりやすい
  • 他の業界に比べ高い収入が期待できる

それでは代表的な企業をいくつかみていきましょう。

トランスコスモス株式会社

https://geeklyreview.com/company/company-270

トランスコスモス株式会社はデジタルマーケティング事業・EC事業・BPO事業・コールセンター事業などを手がける総合企業です。

女性が積極的に活動できるよう能力開発・キャリア開発・福利厚生などを支援し、働きやすい職場改革を推し進めています。

女性の管理職比率も業界内では高く、2021年度の女性管理職数は215人です。ライフステージの変化にも対応できるため長く安心して働けるといえます。

楽天グループ株式会社

https://geeklyreview.com/company/company-5887

楽天グループ株式会社といえば国籍・人種・性別に関係なく従業員が自分らしく働ける社内制度や環境が充実している会社です。

ライフステージの変化でキャリアが左右されないように、女性従業員向けのセミナー・セッション・育児休暇中の従業員向けのニュースレターの配信などがあります。

また、社内に託児所を設け女性だけでなく男性従業員も安心して子どもを預け、子どもの保育・教育を大切にしています。

楽天グループ株式会社総勢約17,214人のうち女性社員の比率は37.6%、女性管理職の比率は21%です。

国際労働機関(ILO)のデータによると、世界の管理職に占める女性の比率は27.1%なので引けをとらないことがうかがえます。

アクセンチュア株式会社

https://geeklyreview.com/company/company-691

アクセンチュア株式会社は、女性社員が最大限の能力を発揮できるよう経営・人事・現場が一体となった活動を展開しています。

女性がライフステージの変化を迎える時期に、自分の意志で出産・育児を支援するさまざまな制度が利用できるようになっているのが特徴です。

具体的にはフレックス制度・在宅勤務制度・短日短時間勤務制度などライフスタイルに合わせて選べます。

子どもの看護休暇・介護休暇・ベビーシッター補助など充実した制度で安心して長く勤務ができるのです。

アクセンチュア株式会社全社員数に占める女性社員の比率は36.6%、女性管理職は19.2%です。

女性従業員向けのキャリア支援制度もあり、管理職候補社員一人ひとりに指導役の社員を付け、経営陣にアピールできるような仕組みを導入し、女性管理職への道を開いています。

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