ゲーム業界に興味はあるものの、将来的に成長していく業界なのか不安を抱えている人も少なくありません。
「ゲーム業界に興味がある」「ゲーム業界の現状と将来性が知りたい」という方に向けてゲーム業界を詳しく解説します。
主な業種やジャンル・向いている人の特徴とともに、各企業とのマッチング率もチェックできるため参考にしてみてください。
市場規模の拡大が止まらないゲーム業界
ゲーム業界の市場規模は年々拡大し続けていて、ゲーム機・ゲームソフトなどの売上は軒並み増加傾向です。
世界のゲーム市場の調査レポートによると、2020年度のゲーム市場の売り上げは約18兆3,758億円で、前年度より19.6%の拡大を見せています。
ゲーム業界のほとんどの主要企業がプラスの業績となっていることからも、ゲーム業界が伸び続けていることが分かります。
その要因は大きく分けて3つです。1つは「プラットフォームの多様化」です。
パソコン・スマートフォンなどゲームを行えるプラットフォームが増えたことにより、隙間時間などを使ってゲームをできるようになりました。
特にスマートフォンは幅広い世代に普及し、若年層を筆頭にコミュニケーションの場としてオンラインゲームを活用し始める方が増えました。
2つ目は「巣ごもり需要」です。2020年からのコロナ禍によりステイホーム・外出自粛が求められたことによって、ゲーム市場はさらに活性化するようになりました。
特に店頭に行かなくてもコンテンツを購入して使用できるストリーミング式ゲームは、コロナ禍の状況にマッチしてユーザーが増加しています。
また人と会う機会が減ったことにより、オンライン上のコミュニケーションの場としてゲームを使用する人も増えました。
3つ目は「ゲーム実況動画の普及」です。
Twitch・YouTube・Facebook Gamingなどのプラットフォームで配信されるゲーム実況動画が人気となったことにより、ソフトを購入する方も増加しています。
このようにゲーム業界の革新や追い風となる状況が重なったことで、ゲーム業界は今後も拡大し続ける業界と認識されています。
ゲーム業界の職種
一言でゲーム業界といっても、ゲーム業界にはさまざまな職種があります。
どの職種もゲームを作り上げるために欠かせない存在です。どのような職種があるのかみていきましょう。
ゲームエンジニア・プログラマー
ゲームエンジニアはゲームプログラマーとも呼ばれ、企画や仕様に合わせてゲームを動かすためのプログラミング作業をする仕事です。
例えばキャラクターの動作・エフェクト・システムの設計・構築、さらにはBGMや効果音を然るべき場面で鳴るように設定します。
ゲームの根幹となるプログラムを作成する非常に重要なポジションで、需要が拡大し続けているため求人数も多い職種です。
ゲームエンジニアは、プログラミングのスキルやそれぞれのゲーム機で使用される専門用語を習得する必要があります。
エンジニアはゲーム作りにおいて細部までこだわり、繊細で注意力がある方に向いている職種だといえます。エラーやバグの修正も行うため忍耐力も必要です。
バックオフィス
バックオフィスは主に総務・品質管理・経理・カスタマーサポートなどの事務面をサポートする仕事です。
ゲーム制作や販売を裏から支える重要な存在で、企業を運営していく上で欠かせない職種です。
外国語が得意であれば、翻訳事務などの担当を任されることもあります。
サウンド・デザイン
ゲームのサウンドやデザインを担当する、サウンドクリエイター・デザイナーと呼ばれる職種です。
サウンドクリエイターは、ゲーム作品の設計やコンセプトに沿ってゲームに音楽をつけたり効果音を作ったりする仕事です。
イメージを考慮しながら音源を選定するセンスと、プログラミングによって音をデータ化するスキルを求められます。
サウンドレコーディング技術認定・ProTools技術認定などの資格があると、仕事の幅を広げられます。
デザイナーはゲームに登場するキャラクター・アイテム・背景などを設計し、表情や動きをつけるのが仕事です。
専門によってチーム内で分担して業務を行うことが多く、デザイナーとしての発想力・想像力だけでなくコミュニケーション能力も必要です。
「Photoshop」・「illustrator」などのツールを取り扱うスキルがあると実際の業務で即戦力となれる可能性があります。
また昨今はCGの技術でキャラクターの表情や動きを表現する方法が増えているため、CGデザイナーの技術が求められています。
CGデザイナーとして働くには、3DモデリングソフトやCGクリエイター検定などの資格を持っておくと有利です。
ゲーム業界で現在注目されているジャンル
VR
VRとは「Virtual Riality」の略で、ゲームの内部世界に入り込んでプレイできるVRのスタイルはよりリアルな感覚を体験できます。
VRの代表的なゲーム機は「ヘッドマウントディスプレイ」で、頭にVR機器を被って視界を覆うことによってゲームの世界に没入できるような仕組みが特徴です。
ほかには家庭用ゲーム機の「PlayStation VR」、ケーブルを繋がずに利用できるスタンドアローン式の「OculusGo」が世界的にヒットしています。
スマホをセットしてVRが体験できるものもあり、今後のゲーム開発においてVRは必要不可欠なものとなる可能性が高いです。
プレイステーション5
家庭用ゲーム機として注目されているプレイステーション5は、光学ディスクドライブあり・光学ディスクドライブなし・ダウンロードコンテンツ専用タイプが選べます。
前回のタイプに比べて超高速SSD採用でロード時間短縮、本格的なオーディオで臨場感を感じられるようになっています。
ネットサービスが充実している点も、今までのプレイステーションとは異なる点です。
サブスクリプション系のクラウドゲーム
サブスクリプション系のクラウドゲームとは定額課金サービスタイプのゲームで、月額500〜600円で約1,000以上ものゲームが利用し放題となっています。
利用者は増加傾向で、アメリカの巨大IT企業も参入したことによりさらに活性化している分野です。
代表的なのは「Stadia」「Luna」「 Xbox Cloud Gaming」で、デバイスを選ばずに利用できるのが特徴です。
eスポーツ
「エレクトロニックスポーツ」の略で、ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技にしたものです。
eスポーツの市場規模は急速に拡大していて、プレイヤーのほとんどが10〜20代の若年層です。
eスポーツが市場拡大している理由は、年齢や性別などにかかわらず誰もが参加できるゲームであることと、若年層の発信力が高いことが挙げられます。
アジアオリンピック評議会が主催する国際総合競技大会AIMAGが、eスポーツを正式競技として採用したことも大きな話題を呼びました。
ゲーム業界全体の平均年収
ゲーム業界の平均年収は約400〜600万円で、企業の規模や職種によって差があるようです。
最も多い価格帯は400万円で、ゲームプランナーやディレクターなどの役職になると年収がアップする傾向があります。
ゲーム業界は未経験でも働ける?
未経験からゲーム業界に転職することはできますが、ゲームプログラマーなど特定のスキルや経験が必要とされる職種への転職は難しいです。
プログラマーになるには、まずプログラミングスクールや専門学校で専門スキルを学ぶことが第一歩となります。
未経験者はデバッカーと呼ばれる開発が終わったゲームを実際にプレイして問題点がないかどうかをチェックする職種になることが多いです。
ゲーム業界のなかでなりたい職種があれば、まず身につけておいた方がよいスキルや資格を習得してから転職活動に臨みましょう。
ゲーム業界に向いている人の特徴とは
ゲーム業界で働く人にはどのような能力が必要なのか、向いている人の特徴を解説します。
自分に当てはまる部分があるか確認しながら参考にしてみてください。
トレンドへの興味がある
日々進化する最新テクノロジーの動向を追って、トレンドをゲームに応用する考えや技術力が必要です。
ゲーム業界だけではなく多方面に興味・関心を持ち、創造性と柔軟な姿勢でゲーム開発に活かせる人材が求められます。
他業界の知見をもっている
ゲーム業界にWeb開発の経験を持つWeb業界出身者や、IT業界出身の方が多くいるのは珍しいことではありません。
他の業界で得た知識や経験は、ゲームから派生した事業への展開に大いに役立つのです。
他業種で培った経験やノウハウが役立つ場面があるため、他業種からの転職だから不利になるということはありません。
エンターテイメントに対する情熱・ビジネス視点をもっている
ゲームをゲーム単体としてではなく、人と人を繋ぐエンターテイメントとして捉えられる方が向いています。
ゲームを楽しむと同時に人を楽しませたいという情熱が、ユーザーに感動を与えるゲーム制作をできるのです。
また「どうすれば多くの人に届けられるのか」「ユーザーに長く楽しんでもらえるにはどうしたらよいのか」と考えるマーケティングなどのビジネス視点も求められます。
いくら素晴らしいゲームを制作できても多くの人に届けて、利用してもらわないと伝えられないからです。
GeeklyReviewでは、ゲーム業界の企業の口コミからマッチング率をチェックできます。ゲーム業界に向いているのかをチェックするためにもぜひご利用ください。
ゲーム業界で実際に働く人の声を聞いてみよう
GeeklyReviewでは、ゲーム業界の各企業で働く人の生の声を聞くことが可能です。
実際に働く人の声を聞くことで、目指す企業・職種や身につけるべきスキルが見えてきます。
また企業と自分のマッチング率をチェックすることもできるため、この機会にぜひご利用ください。
ゲーム業界は今後も成長が見込まれる
ゲーム業界は今後も多く成長する業界として、世界各国で注目を浴びています。
常に最新情報が更新されるため、いち早く情報をキャッチして身につけるべきスキルと経験を把握しておきましょう。
開発環境・体制が整っているゲーム業界とのマッチ率をチェックしよう!
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この記事の監修者

ギークリーメディア編集部
主にIT・Web・ゲーム業界の転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればIT人材の流れ等、「IT業界に携わる転職・採用」の事情を提供していきます。