市場規模が拡大し、さまざまなプラットフォームの出現によって、盛り上がりをみせているゲーム業界。日本だけにとどまらず、世界中でシェアされている作品も数多く存在します。

ゲームの最大の魅力は、人々を楽しませることができることです。

そんなエンターテインメント性あふれるゲーム業界は人気のある業界の1つですが、職種は多岐に渡ります。

今回は、ゲーム業界にはどのような仕事があるのか、職種・必要なスキル・向いている人までご紹介します。

ゲームに関わる仕事に関心がある人は、ぜひ参考にしてみてください。

ゲーム業界の現状


ゲーム業界の市場規模は、ここ数年で大きく伸びています。2020年には国内市場規模が2兆円を突破しました。

家庭で楽しめるコンシューマーゲームは、最新技術を導入したハードウェアが各メーカーから次々と発売されました。

新作のハードウェアの需要が高まり、メーカーの供給が追いつかない現象が大きな話題になったほどです。

スマホゲームはスマホ1台でプレイできるという手軽さが魅力です。また一部を無料で楽しめるという点から、幅広いユーザーに楽しまれダウンロード数の増加につながっているといえます。

そのほかにも、新たなゲームとしてクラウドゲームが近年注目され、市場規模が大きく拡大しています。

クラウドゲームはクラウドサービスを利用することでプレイできるゲームです。

特別にゲーム機やソフトウェアを準備する必要がない上、データの引き継ぎや保存もすべてクラウドサーバー内で行われ、誰でも手軽にゲームを楽しめるようになりました。

ゲーム業界においてもクラウドサービスを導入したことで、今後成長が見込まれるのではないでしょうか。

さらに、娯楽のためのゲームから一種の競技となったことで知られるeスポーツ。eスポーツの出現もゲーム業界の成長を加速させている要因の1つといえます。

このように、ゲーム業界は数々のプラットフォームにおいて市場規模が高まっています。最新技術が生まれるたび、ゲーム業界もまた成長することは間違いないでしょう。

ゲーム関連の職種


ゲームに関わる職種にはどのようなものがあるのでしょうか。

ここでは、ゲーム関連の代表的な5つの職種をご紹介します。

ゲームデザイナー

「ゲームデザイナー」は別名「ゲームプランナー」とも呼ばれ、主にゲーム内に登場するキャラクター・背景・世界観などを設定し、ゲーム全体の設計をする職種です。

「デザイナー」というと、イラストや図などのグラフィックをデザインする職種だと思われがちですが、ゲームデザイナーの場合は異なります。

まず、ゲームディレクターやゲームプロデューサーの指示どおりにゲームの基本設計を進めます。

次に、ゲーム全体の企画を考えチームや上層部の人に提案し仕様書を完成させなければなりません。

ゲームの仕様書が完成し、仕様書に問題がない場合はプログラマー・クリエイターに制作を依頼します。

ゲームプログラマー

「ゲームプログラマー」はその名のとおり、ゲームデザイナーの仕様書に基づいて開発言語を用いてプログラミングを構築します。

たとえば、ゲームのキャラクターが意図したとおりに動くようにしたり、効果音などのサウンドが正しく流れるようにしたりすることです。

プログラミング構築前に、あらかじめ開発環境を整えておくことも重要です。

ただ、ゲームプログラマーの仕事はプログラミングを行うだけではありません。プログラミング構築中に生じた不具合はゲーム完成前にすべて改善していかなければならないのです。

また、ゲームのリリース後に発生した不具合やバグの改善を行ったり、魅力的な新コンテンツを追加したりする必要があります。

ゲームディレクター


「ゲームディレクター」は、ゲームプロデューサーとともにゲームの制作開始から企画に関わるリーダーです。制作メンバーへの指示を出したり、制作工程を管理したりします。

いわばゲーム制作における現場のリーダーです。また、ゲームの出来をチェックするという重要な任務を行う必要があります。

ゲームをリリースする際にはどのように宣伝を行って売上を伸ばしていくか、実施するイベントを練るなど広告宣伝にも関わっていく職種です。

リーダーの立ち位置で仕事を進めていくため、ゲーム全体の統括を行うと認識してよいでしょう。

CGデザイナー

「CGデザイナー」は、CG(コンピューターグラフィック)を使用することで、2Dや3Dの映像やイラストを作り出します。

ゲームの場合、キャラクターやアイテムなどに用いられています。たとえば、キャラクターのリアルな動きの再現はCGデザイナーが担っているのです。

企画案や構成案など設計段階でイメージされていることを実際に形にしていく仕事で、CG制作を行う際はさまざまな専用のソフトをいくつも組み合わせて使用します。

CGによってゲームとの一体感が生まれたり、ゲームの世界観をよりユーザーに魅力的に伝えられるのが醍醐味です。

シナリオライター

「シナリオライター」は、ゲーム全体の設定やストーリーを考えるライターのことで、ゲームの台本を仕上げる職種です。

最近のゲームでは、キャラクターが会話する場面も多くあります。そのキャラクターのセリフ1つ1つもシナリオライターが関わって生まれているのです。

さらに、選択肢によってゲームのストーリーが変わることがあります。選択肢の数だけストーリーが存在するため、シナリオライターが考えるストーリーはいくつもあるということです。

「キャラクターの魅力を伝えるにはどうしたらよいか」「ユーザーをより楽しませるためにはどうしたらよいか」など常に意識しながらシナリオ制作を進めます。

ゲーム業界全体の平均年収


ゲーム業界の全体の平均年収は、400〜600万円となっています。ただ、企業の規模や社員の立場によっても幅があるため一概にはいえません。

ゲーム業界は完全成果主義としている企業が多いため、自分の努力次第で年収を大きく伸ばすことも可能です。

「これまでにどのような経験をしてきたか」「ヒット作品を生み出すためにどのくらい貢献したか」など、経験年数ではなく実際に得られた結果が重要視されます。

ヒット作品に関わり、責任のあるポジションを経験することが年収アップには必要です。

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ゲーム関連の仕事で働く際に必要なスキル


ゲーム関連の仕事では、どのようなスキルが求められるのでしょう。

もちろん、職種によって求められるスキルは異なりますが、ここではすべての職種で共通となる必要なスキルを3つご紹介します。

プログラミングスキル

プログラミングスキルは、ゲームプログラマーであれば必須スキルです。

開発言語は毎回同じではなく、ゲームの種類・プラットフォーム・システムごとに変わってきます。

1つのプログラミング言語だけではなく、いくつものプログラミング言語を習得しゲーム制作に活用できるプログラマーの方が仕事の幅が広がるでしょう。

プログラマー以外の職種でも、プログラミング知識を得ることで有利になることがあります。

それは、ゲームプロデューサー・ゲームディレクターなど上のポジションを目指せるという点です。

ゲームプログラマーであれば、プログラミングの知識が豊富というように、制作に関わる職種はすべての専門分野で長けています。

ゲームプロデューサー・ゲームディレクターは専門分野の人たちをまとめる必要があります。

もしもプログラミングの知識がゼロとなると、最悪の場合は自分の指示どおりに計画が実行できないということも起こり得るのです。

そのため、プログラミングスキルを持っている必要があるといえます。

マネジメントスキル


マネジメントスキルは、多くの職種において必須スキルといえます。

特にゲームプロデューサー・ゲームディレクターは、マネジメントスキルを持っていないとプロジェクトを進行できないほどの重要なスキルです。

また、ゲーム制作に関わる専門分野の職種においても、マネジメントスキルを発揮することで仕事を円滑に進められます。

ゲーム制作はいくつもの職種があり、さらに細分化されて業務を行っています。つまり、細分化されたチームごとにリーダーが必要になるのです。

チームが多いほど、それだけリーダーの数も必要であり、結果としてそれぞれがマネジメントスキルを持っていることが望まれます。

さらに、最近は業務の効率化の観点から、マネージャーとプレイヤーの両方のスキルの向上が求められるようになってきました。

そのため、各職種においてマネジメントスキルは必要であるといえます。

コミュニケーション能力

コミュニケーション能力はチームで仕事をする上で欠かせないスキルです。

それぞれの職種の人がパソコン相手に作業をしていればよいわけではありません。

同じ職種の人・異なる職種の人・リーダーや上層部・社外の人といったさまざまな立場の人と話し合いを行うことは避けられないからです。

人・時・場所に合った手法でコミュニケーションを取る必要があります。また、自分の意見を発言することだけがコミュニケーション能力があるとはいえません。

チームで仕事をするためには、相手の意見を聞く「傾聴力」と自分の意見をわかりやすく伝える「伝達力」の両方を持っている必要があります。

特に、責任のあるポジションの人ほどチーム全体を把握して、その人に合った言葉で声かけや状況把握をしなくてはなりません。

そのため、コミュニケーション能力は必要なスキルであるといえます。

ゲーム関連の仕事に向いている人の特徴


ゲーム関連の仕事に向いている人には、どのような特徴があるのでしょうか。

ここでは、主な特徴2つをご紹介します。

企画力がある

「企画力がある」という人は、ゲーム関連の仕事に向いています。

ゲーム業界の仕事はどれも、ゲームを通してユーザーをいかに楽しませるかというエンターテインメント性が求められます。

また、ユーザーに楽しんでもらうための創意工夫のほかに、時代のニーズを捉える力も欠かせません。

求められているものは何かを正確に把握することで、これまでにない斬新さをプラスしたゲームを作り出すこともできます。

そのためには、自分自身がさまざまな経験をし新しい価値観を知るといった経験がなければなりません。

普段からさまざまな分野に興味関心を持つことで企画力は磨かれていくといえるでしょう。

ゲームやモノ作りが好き

「ゲームやモノを作ることが好き」という人は、ゲーム関連の仕事に向いています。

ゲームの制作には相当な時間を要しますが、「イメージを形にできない」「チームの意見が一致しない」「不具合を修正できない」といった数々の苦悩も経験するはずです。

だからこそ、「大好き」という強い気持ちがなければ目標を達成することは難しいでしょう。

ゲームにかける強い思いは困難を乗りこえるための大きな原動力です。何よりもゲームが好きだからこそ挑戦し続けられます。

ゲームやモノ作りが好きな人にとっては、何もないところから計画を進め、ゲームというプロダクトとして世の中に提供するといった感動は計り知れないでしょう。

ゲーム業界で働くためには?


ゲーム業界で仕事をするためには、専門知識やスキルを身につける必要があります。ご自身が希望する職種にはどのような専門知識が必要かリサーチしなければなりません。

たとえば、ゲームプログラマーであればプログラミングに関する知識は必要なスキルの1つです。

CGデザイナーであれば、Illustrator・Photoshop・3ds Maxなど専用のCGツールを使いこなせるスキルが求められます。

ゲーム業界が未経験でも、他業界でチームをまとめた経験マーケティングに携わった経験があると、ゲーム業界で活躍できる人材となるでしょう。

ゲーム業界の実情を知りたいなら経験者の声を聞こう


ゲーム業界の実情を知る一番の近道は、実際に働いている人の生の声を聞くことです。

GeeklyReviewでは、ゲーム業界の企業の口コミを多数掲載しています。口コミを見ることで、ゲーム業界の仕事内容や待遇などの実情がわかるでしょう。

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注目されるゲーム関連の仕事


以前に比べて、物そのものよりも数々の経験に投資するようになった現代人。そんな現代人の「楽しい」という経験を叶えるための1つがゲームです。

ゲームが次々と生み出され、制作するクリエイターの需要はこれまでになく高まっています。

VR・ARをはじめとする最新の技術がゲームに投入されており、日々ゲームと最新技術の融合に目が離せません。

これらの最新技術に触れながら仕事をする、ゲーム関連の仕事が今後も注目されていくことは間違いないでしょう。

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