「ITコンサルタント」はクライアントとなる企業が抱える問題をIT技術を活用して解決に導く仕事です。

さまざまな業界と関わるため幅広いスキルや知識が身につく魅力的な仕事ですが、IT業界でもトップクラスの激務な仕事として有名です。

この記事では、なぜITコンサルタントが激務といわれるのかその理由を解説します。

ITコンサルタントは専門分野によって6つに細分化されます。ITコンサルタントの仕事内容・働くメリット・ITコンサルタントに向いている人の特徴まで、詳しくみていきましょう。

ITコンサルタントが激務なのは本当?


結論からいうと、たしかにITコンサルタントは他の職種と比べると激務になることが多いです。なぜそれほど忙しいのでしょうか。

かつてのITは人間がやる仕事をコンピューターにやらせることが目的でした。

しかし、現在のITはビジネスを支える基盤のひとつとなり、重要な社会インフラという認識です。人・モノ・金に続く「経営の四大資源」のひとつともいわれています。

社会におけるITの位置づけが変わったため、ITコンサルタントの仕事が生まれたという経緯があります。

かつてはSE(システムエンジニア)がITコンサルタントの仕事を兼務していました。

コンサルタントの仕事は納期が最優先で、現状調査や分析・概要設計・基本設計・稼働テストまで行うため徹夜で作業することも珍しくありません。

会社に泊まり込み床で寝るような生活から「IT土方」と揶揄されており、この時代のイメージからITコンサルタント=激務のイメージが現在も残っています。

現在は労働条件の改善や企業のコンプライアンス遵守により、ITコンサルタントの働く環境も変わっています。

ITコンサルタントの主な業務とは


ITコンサルタントはITを活用したコンサルティング業務を行い、クライアントの問題を解決する仕事です。

クライアントとなる企業にはそれぞれの経営方針があり、同じ業界でも経営者が違えば方針も異なります。

さまざまな企業の方針に沿ってふさわしいIT戦略を策定し、システム開発を提案するのがITコンサルタントの主な業務です。

担当する業務は幅広く、プロジェクトによっても異なりますが主に下記の業務を担当します。

  • IT戦略策定やIT組織の立ち上げなどIT企画戦略
  • ERP導入やSCM、CRMシステムの導入支援
  • ビッグデータ・Webマーケティング・モバイルを使った業務改善提案
  • ITインフラやアウトソーシング、資産管理
  • ITに関するリスク管理、セキュリティー対策

ITコンサルタントが激務といわれている背景


所属する企業やクライアントによってケースバイケースですが、現在もITコンサルタントは激務となる場合があります。

ITコンサルタントが激務といわれる背景にはどのような理由があるのか、詳しくみていきましょう。

正解がない

ITコンサルタントの仕事には正解がありません。

他の企業で課題を解決できた手段が、似たような案件でも別の企業では通用しなかった、ということもよくあります。

担当するクライアントの企業ごとに経営状態や企業体制はさまざまで、課題を解決するための答えはひとつではありません。

明確な正解がない中で自分の知識と経験をフル回転させ、クライアントごとにIT戦略を立てて課題解決をすることがITコンサルタントの業務です。

正解がない中で納期までにクライアントの期待に応えられる最適な提案をしなければならないため、激務になってしまいます。

納期が短く残業が多い


ITコンサルタントの仕事にはすべて納期が設定されています。クライアントへの提案と施策の共有のための資料作りなど、納期までにやることは山積みです。

繁忙期には複数の案件が重なる場合があります。それぞれの納期も近くなるため残業や休日出勤も増えるため、期待に沿える結果を出すために激務となります。

クライアントからの要望が多い

ITコンサルタントは高レベルの対応が求められ、クライアントのさまざまな要望に応えなければなりません。

クライアントが何に悩んでいるのか、課題の原因は何かをヒアリングからうまく聞き出すためには信頼関係を築く必要があります。

クライアントの都合でスケジュールの変更や要望の変更などが発生することもあります。このような状況にも柔軟に対応しなければなりません。

複数のプロジェクトを掛け持ちしている場合が多い

ITコンサルタントの仕事は常に複数のプロジェクトを掛け持ちします。仕事量が膨大となるため、激務になります。

どれだけ多くのプロジェクトを担当していてもそれぞれのクライアントには同等に質の高い提案を行い、業務を進めなければなりません。

ITコンサルタントにも種類がある


ITコンサルタントには専門の業務領域があり、専門分野によっていくつかに細分化されます。

下記の6つが主な専門分野です。

  • IT戦略コンサルタント:企業の経営方針に基づいてIT戦略を立案したりシステムの最適化を行ったり経営改善を行う
  • ITデューデリジェンス:買収先企業のIT資産の評価・リスク調査
  • マネジメント支援:新しいITシステムの導入支援
  • パッケージ導入:ERPやCRMなど企業向けITソリューションの導入サポート
  • RPAやAIの導入・開発支援:最先端のIT技術の導入・開発をサポート
  • 情報セキュリティコンサルティング:セキュリティ対策の実施・従業員へのセキュリティ教育・運用ルールの策定

ERPは「経営資源計画(Enterprise Resource Planning)」を意味し、ITを活用した業務の効率化や最適化、顧客管理、財務会計、営業支援、マーケティングなどを行います。

CRMは原材料の調達・製造・物流・販売・サービスなど一連の業務プロセスをそれぞれの業者のつながりで連携させることです。

ITコンサルタントとして働くメリット


ITコンサルタントは激務で知られ、働くうえでプレッシャーもある仕事です。

ITコンサルタントとして働くメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。詳しくみていきましょう。

年収が高い


ITコンサルタントはIT業界の他の職種と比較しても給与水準が非常に高く、仕事内容はハードですが見合った報酬が得られる仕事です。

日本の平均年収は467万円ですが、ITコンサルタント全体の平均年収は580万円といわれ20代でも400万円台後半を稼ぐ人もいます。

中には30代前半で1,000万円以上を稼ぐ人もおり、これは大手商社に匹敵するほどの水準です。

年収が高いことはITコンサルタントとして働くうえで大きなメリットといえます。

成長しやすく達成感がある

ITコンサルタントはクライアント企業の課題・問題をヒアリングするため、仕事相手は会社の代表や役員といった経営層です。

仕事を通して経営者視点に立った話ができ、成長につながります。

クライアントと一丸となって課題解決に取り組むため、プロジェクトが成功したときには大きな達成感を感じることができます。

需要が高い

IT技術の発達によりシステムへの投資や新規導入を考える企業は増えており、ITシステムの導入にはITコンサルタントが必要なため今後も需要が高まる仕事です。

企業の顧問や社内コンサルタント、CIO情報統括役員として高待遇で転職することも可能でこれまでに関わった企業から声がかかることもあります。

ITコンサルタントは激務といわれますが、それに見合った収入が得られるなどさまざまなメリットもあります。

ITコンサルタントの仕事に興味がある場合は口コミサイトで詳しく調べてみましょう。

GeeklyReviewはIT業界に特化した口コミサイトで、実際にITコンサルタントとして働く社員の生の声を見ることができます。

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ITコンサルタントに向いている人の特徴


実際にITコンサルタントに向いているのはどのような人なのか、その特徴を詳しくみていきましょう。

コミュニケーションスキルに長けている

ITコンサルタントの仕事はリサーチ・資料作り・分析が多いですが、データや資料と向き合っているだけではありません。

クライアントが何に困っているのか・何を求めているのかを理解することから仕事が始まるため、クライアントとのコミュニケーションはとても重要です。

ヒアリングによってクライアントが抱える問題点やニーズを聞き出し、プロジェクトチームにも正確に伝達する必要があります。

そのため、ITコンサルタントには高度なコミュニケーションスキルが欠かせません。

ITに関する知識があり論理的思考ができる

ITコンサルタントにはプログラミングの知識やシステム開発など基本的なIT知識も必要です。

クライアントの要望に沿ってITによる解決策を提案するためにはハードウェア・アプリケーション・ネットワーク・データベースなどITの知識が求められます。

また、クライアントに納得してもらえるプレゼン能力や論理的な思考力もITコンサルタントとして重要な能力です。

ITによる課題解決にはアプリケーションやシステムを構築したりデジタルデバイスを活用したり、さまざまな手段があります。

これらの手段をクライアント企業の業務にどのように組み込んで効率化するかを考えるため、論理的思考力を用いて仕組みを作り上げる必要があります。

体力に自信がある

ITコンサルタントは納期間近になると残業や休日出勤が増えるため、体力に自信があることも重要です。

担当する案件によっては拘束時間が長く、深夜に帰宅する日が続く場合もあります。

徹夜で仕事をすることもあるため、疲労で倒れることがないようしっかりと体調管理をしなければなりません。

ITコンサルタントの内情を知りたいなら口コミをチェック!


ITコンサルタントは激務ですが、仕事内容に見合った高収入が得られてさまざまなスキルも身につきます。

ITコンサルタントの仕事に興味があるなら口コミサイトを見てみませんか。

自分のスキルや経験がどのようにいかせるか、残業や休日出勤はどの程度あるのかなど、企業の内情は情報収集だけでは判断できない部分も多いです。

実際にITコンサルタントとして働いている社員の口コミを見ると参考になります。GeeklyReviewはIT業界に特化した口コミサイトで、ITコンサルタントとして活躍する人の口コミもたくさん見ることができます。

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ITコンサルタントは激務だが魅力もある仕事


現代のビジネスにはIT戦略は欠かせません。

ITコンサルタントは市場価値が高く、企業経営にも関わるためさまざまな分野の知識やスキルが身につく魅力的な仕事です。

さまざまな業界でDX(デジタルトランスフォーメーション)化が進み、ITコンサルタントの需要も高まっています。

今後も活躍の場が広がると考えられ、将来性の高い仕事といえます。

ITコンサルタントが活躍する企業一覧

Geekly Reviewでは下記のような企業で活躍するITコンサルタントのリアルな口コミを見ることができます。