転職活動で最後の関門となるのが最終面接で、希望する部門のトップや企業の役員が採用するかどうかを最終判断する場です。
最終面接には書類選考から数回の面接を経てたどりつきますが、「ここまで進めば採用されるだろう」と安易に考えて油断してはいけません。
最終面接で落ちる方も意外と多く不採用となる割合は50%といわれています。
この記事では最終面接で落ちてしまう5つのフラグや最終面接で不合格になる人の特徴・落ちないための対策まで詳しくご紹介します。
これから転職を考えている方や最終面接を控えている方はぜひ参考にしてください。
最終面接で落ちる割合は多い?
新卒の就職活動と違い、転職の場合は職務経歴書で実績・経験を把握できるため企業のニーズに合わない場合は書類選考でふるいにかけられています。
そのため、一次面接・二次面接に通過した場合は人事担当や現場社員は採用と判断している場合が多く、最終面接では役員や社長の最終確認のみというケースもあります。
「最終面接まで進めばほぼ採用だろう」と思いがちですが、最終面接で不採用となる割合は50%です。
採用基準が厳しい企業では70%が不採用となる場合もあります。
せっかく採用した人材にすぐ退職されてしまうと採用にかけた時間・コストがすべて無駄になってしまいます。
採用のミスマッチをなくすべく最終面接でも役員から細かく質問をされるケースが増えているため、最終面接まで進んでも不採用となるケースも珍しくありません。
最終面接で落ちるフラグ5選
プログラミング用語で、ある条件が満たされた・揃った状態のことを「フラグが立つ」と表現します。
現代ではさまざまな場面でこの表現が使われており、最終面接でも落ちるフラグが立つ場面があります。
フラグが立ったからといって不採用が確定するとは限りませんが、どのような状況が最終面接で落ちるフラグとなるのでしょうか。
5つの不採用フラグを詳しくみていきましょう。
予定していた面接時間よりも短い
面接で落ちるフラグの1つとして、面接時間が短かったことがよくあげられます。
面接官と話がはずんだ場合は面接の時間も長くなるため、短い場合はそれほど関心を持たれなかったのだろうかと不安に思うかもしれません。
しかし、面接にかかる時間は面接官の都合・採用試験の状況・応募人数などでも変動するため、短時間=落ちるフラグであるとは一概にいえません。
一次面接・二次面接の場合、面接官に不採用と判断されると早い時間で面接が終わるため、面接時間が短い=落ちるフラグといえます。
最終面接の場合は必ずしもそうとは限りません。すでに採用が決定しており、最終面接が役員との顔合わせ程度の場だった場合、面接は短時間で終了します。
反応が薄い
面接官の反応が薄い場合は不採用の雰囲気を感じとる方も多いでしょう。
しかし、面接の一環としてそっけない態度をとったときにどのような反応をするのかを見ている場合もあります。
反応を気にしすぎることで自信のない態度をとってしまったり受け答えにつまったりすると本当に落ちるフラグが立ちます。
面接官の反応が薄い場合でも取り乱さず、落ち着いて受け答えを続けましょう。
選考結果が2週間待っても来ない
通常、面接の結果は3日から1週間程度で通知されるため、2週間経過しても連絡がない場合は不採用の可能性が高いと考えてしまいます。
しかし、さまざまな事情で合否連絡に時間がかかっている場合があります。2週間以上経過したからといって一概に不採用であるとはいえません。
通知が遅れている理由としてさまざまな状況が考えられます。
- 採用担当が多忙で業務が滞っている
- 採用活動がすべて終わってから選考する
- 補欠のため採用決定者からの連絡待ちをしている
- 採用の決定をする役員が不在で最終決定ができていない
面接時に「1週間程度で連絡する」と説明があった場合、何らかの理由で連絡ができていない可能性があります。
一度選考結果について問い合わせてみるのもいいかもしれません。
定番の質問しかされなかった
面接では志望動機・転職理由・自分の強みなど必ず聞かれる定型的な質問があり、これは最終面接でも同じです。
しかし、定番の質問は今までの面接でもすでに聞かれているため、最終面接では質問に対する回答をより深堀りして自社に合う人材かどうかを判断します。
定番の質問しかされず話の広がりもなかった場合、面接官は自分にそれほど興味がないと考えられるため落ちたフラグといえるでしょう。
逆質問への回答が丁寧でない
最終面接でも「何か質問はありますか?」という逆質問の場があります。採用か不採用かが決定する前に質問できる最後のチャンスです。
また、面接中に落ちるフラグを察知した場合に挽回できる最後のチャンスとなります。そんな逆質問の場で面接官の回答が丁寧でない場合は落ちたフラグと考えられるでしょう。
一般的に、逆質問は下記の意図で行われています。
- 自社への関心度を確認する
- 入社意欲・志望度を見極める
- 仕事に対する考え方を知りたい
- 社風に合うかを確認したい
- 働き方についての姿勢を確認したい
どんな質問をするかによって応募者の会話力・質問力・コミュニケーション能力を探れるため、採用したい人材であれば逆質問にも丁寧に対応してくれるはずです。
最終面接で落ちるフラグが立ってしまう人の特徴
最終面接で落ちる5つのフラグをふまえて、どのような人が最終面接で不合格となりやすいのか特徴を詳しくみていきましょう。
入社意欲が低いと思われている
最終面接で不合格となる一番のポイントが入社意欲の低さです。一次面接・二次面接でも入社への志望度はチェックされていますが、最終面接でも重要なポイントとなります。
面接を受ける側にとって最終面接は採用されるかどうかの正念場ですが、それは企業にとっても同じです。
コストをかけてまで採用すべき人物かどうかをじっくりと見極めているため、しっかりと熱意をアピールしましょう。
価値観が合わない
一次面接や二次面接では人柄やスキルの面が重視されますが、最終面接の場合は企業のビジョン・社風など、価値観が合うかどうかが重視されます。
最終面接の面接官は企業の経営陣である場合が多く、質問に対する受け答えが会社の方針や企業理念と合わないと感じられてしまうと不採用のフラグとなります。
最終面接の情報収集は口コミサイトで
万全の対策で最終面接に進むためには情報収集が欠かせませんが、面接がどのような工程で進むのかは企業によって異なります。
面接についての情報は気になる企業ですでに働いている社員の口コミを参考にしましょう。
GeeklyReviewではさまざまな企業の口コミを見ることができます。下記のリンクからぜひチェックしてください。
最終面接で合格したと感じるフラグ
落ちるフラグがあるのと同様に、面接で合格するフラグもあります。
具体的には「面接官が自分に興味を持っていること」「入社後のことを具体的にイメージしていること」が態度に現れた状況です。
最終面接で下記の状況になった場合は合格フラグと考えられます。
- 面接時間が想定より長い
- 入社後の話をされた
- 他社の選考状況を聞かれた
面接官は自分の仕事の合間をぬって面接を行っているため、不採用の可能性が高い場合は所定の時間までに面接を切り上げるはずです。
入社後について質疑応答があった場合、採用を前提に話をしているため合格の可能性が高いと考えられます。
「他社への返事の期日はいつですか?」「他社への入社意欲はどのくらいですか?」といった質問をされた場合も合格フラグと考えられます。
絶対に採用したいと思う人材が他社でも選考が進んでいる場合、早く内定を出すなど調整をしなければならないためです。
落ちないための対策
これまでに説明した不合格フラグと合格フラグをふまえて、最終面接で落ちないための対策をしっかりと行いましょう。
とくに下記の3点に注意してください。
面接対策をする
一次面接・二次面接と同じく、自分の経歴を整理して転職する理由や志望動機、自己PRなど定番の質問に回答できるように対策が必要です。
想定される質問内容については事前にどのような受け答えをするか考え、対策しておきましょう。
- 自己紹介・自己PR
- 退職理由・転職理由
- キャリアプラン
- いかせるスキル・経験
面接官は忙しい仕事の合間をぬって面接の場を設けています。話す際には論点を整理し、結論から述べるようにしましょう。
企業研究をする
最終面接では企業研究が欠かせません。とくに事業内容や今後の展望などについての理解を深めておきましょう。
また、面接を受ける企業が上場企業であれば事前にIR情報も確認してください。IR情報には経営層が対外的にアピールしたいことがすべて書かれています。
質疑応答の際、しっかりと企業について下調べしていることが伝わると志望動機の裏付けにもなります。
企業の基本的な内容はホームページに記載されているため、最終面接の前に必ず目を通してください。
- 創立年
- 会社の規模
- 沿革
企業説明会の資料やパンフレットにも情報が多いため、最終面接の前に見直すといいでしょう。
役員や社長の情報収集をする
企業情報とともに、社長や会長、創設者など役職が高い人物の情報は必ずチェックしましょう。
会社名・社長名・役員名などでインターネット検索をするとさまざまな記事が出てくるので、ニュースや雑誌記事などに目を通しておきます。
会社や経営陣のビジョンに自分の業務を関連付けて考えておくと受け答えに具体性が増し、アピールできます。
最終面接を通過した人たちの声を見てみよう
気になる企業ですでに働いている社員は最終面接を通過した人ばかりです。口コミを見ると最終面接に関するヒントが見つかるかもしれません。
GeeklyReviewではさまざまな企業の口コミを見ることができます。下記のボタンから気になる企業を探してみましょう。
最終面接に受かるためにも準備が大切
最終面接で不合格となる人の特徴をふまえて、受かるための万全の準備もしておきたいものです。
面接を受ける前には下記の4つの点を再確認してみましょう。
- 今までの面接を振り返る:どんなことを話したか・聞かれたかを振り返り、発言に食い違いがないように対策する
- 企業理念の分析:自身の経験と企業理念を結びつけ、どのように共感するかを説明できるように準備する
- 入社意欲を再確認する:最終面接で入社意欲をアピールするため、自分がやりたいことや入社したい理由を深堀りして明確にする
- マナーを確認する:身だしなみやマナーは社会人として身に着けておくべき内容のため、思い違いや見落としがないかを再確認する
選考情報が多い企業一覧
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この記事の監修者

ギークリーメディア編集部
主にIT・Web・ゲーム業界の転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればIT人材の流れ等、「IT業界に携わる転職・採用」の事情を提供していきます。