インターネット社会である現在、個人情報の漏洩や顧客情報の流出などが大きな問題となり情報の資産価値も高まっています。

サイバー攻撃も巧妙化しており、より高いセキュリティ対策が求められるようになりました。セキュリティエンジニアの需要も高まりつつあります。

こちらでは特にセキュリティエンジニアの年収について解説しています。高収入の理由や役立つ資格も紹介しているので参考にしてください。

セキュリティエンジニアは年収も需要も高い職業


セキュリティエンジニアとは情報セキュリティに特化したエンジニアをいいます。

セキュリティに配慮したシステムの設計・構築・運用・改善などを行い、外部からの不正アクセスを未然に防ぐ仕事です。

昨今ビジネスシーンにおいてもサイバー攻撃の脅威にさらされることが多くなり、セキュリティエンジニアの需要はさらに高まっています。

同時にセキュリティエンジニアを目指す人も多くなっており、その年収もまた高くなっています。

セキュリティエンジニアの年収事情やその内容はどのようになっているのでしょうか。詳しく解説していきましょう。

セキュリティエンジニアの平均年収


セキュリティエンジニアの年収は年齢や経験・スキル・資格によって大きく違ってきます。

厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によるとセキュリティエンジニアの平均年収は41歳平均で約559万円です。

これは一般的な職種の平均年収と比べ、かなり高めといえます。もう少し詳しく平均年収について説明しましょう。

IT技術者の平均年収は、年代別で見ても一般的な企業の平均年収を上回っている場合が多いです。

ただ20代の前半では技術面での経験が少なく、年収もそれに応じて低めの場合があります。

もちろんスキルや技術が身につくごとに収入も増えていく可能性が大きく、年収アップも充分に期待できます。

また資格を取得している場合には、その資格内容によって約700万円以上の年収を得ているセキュリティエンジニアも少なくありません。

経験や知識がより豊富になると、年収1,000万円を超える場合も多く魅力のある職種だといえるのです。

セキュリティエンジニアの年収が高いのはなぜ?


セキュリティエンジニアの年収はその経験やスキルに応じて高くなっています。このように高収入となっている理由はどこにあるのでしょうか。

1つにはもちろんネットワークにおけるセキュリティが重要視されていることにあります。

企業の情報を資産として守るセキュリティエンジニアの需要は年々高まり、それにともない年収も高くなっていると考えられます。

ビジネス・サービスのネットワーク依存率が高まっている

ビジネスやサービスなどどの企業においてもネットワークの依存率が高まっていることもセキュリティエンジニアの需要を高めています。

通信・電気・ガスなどの生活基盤となるビジネスや金融業界など個人情報を扱うサービスなどは特にセキュリティ脅威に頭を悩ませています。

セキュリティエンジニアを必要としている企業は年々増えているといえるのです。

サイバー攻撃が複雑化・高度化している

企業が直面しているセキュリティ脅威である複雑化・高度化したサイバー攻撃は後を絶ちません。そして今後も、より複雑化していくと考えられます。

インターネットの普及・拡大によってサイバー攻撃による経済損失もまた拡大しているのが実情です。

これによりセキュリティエンジニアを必要としている職種や企業は多く、スキル・資格の有無にもよりますが好待遇で求められることが多いのです。

事業継続性に影響する

各企業にとって資産である企業の情報や顧客情報などの個人情報は直接事業継続性に関わる重要なものです。

事業継続性を左右する重要な資産を守るための、セキュリティエンジニアへの報酬が高くなるのは当然ともいえるでしょう。

セキュリティエンジニアがさらに年収をアップする方法


セキュリティエンジニアも他のITエンジニアと同様に、経験やスキルを重ねるごとに年収がアップします。

できるだけ多くのスキルを身につけることが年収アップにつながるのです。その他に年収をアップさせる方法について解説します。

外資系企業で働く

日本国内の企業でのセキュリティエンジニアの需要はお伝えしたとおり高く、好待遇で受け入れられやすいのです。

国内だけでなく世界中でセキュリティエンジニアの需要は高まっているので、より高い年収を希望するなら外資系企業も視野に入れましょう。

IT技術の給与水準は国によって違うので、働きたい外資系企業の給与水準を確認して国内水準よりも高い企業を選んでください。

より専門性の高い資格を取得する

セキュリティエンジニアが年収を上げるために必要なのは、より高い知識です。

それを証明できる専門性の高い資格を取得することで、年収が大幅に上がる可能性が期待できるのです。資格に関しては後ほど詳しく紹介します。

また技術的な資格だけでなく企業人としてのスキル、例えばコミュニケーション能力などは必要なスキルとして身につけておく必要があります。

そして培った技術やスキルを常に最新のものとするように、日々の勉強しておく必要もあるのです。

語学力も重要なスキルとなります。TOEICや英検などの資格も取得しておくと有利です。

セキュリティコンサルタントになる


セキュリティエンジニアが年収を上げるための方法には、キャリアアップしてセキュリティコンサルタントになるという道もあります。

セキュリティコンサルタントとは各企業に対してセキュリティサービスを提供する職種です。

セキュリティエンジニアをはじめIT業界のエンジニア職から転職する人も多い職種です。

セキュリティコンサルタントの平均年収は約750万円、最大では約3,000万円に年収を上げているケースも見られます。

セキュリティコンサルタントになるためには次の項目のいずれかをクリアしている必要があります。

  • コンサルファーム出身
  • ITインフラなどの経験者
  • セキュリティ業務の経験者

セキュリティエンジニアは経験者として充分な資格があるのです。

セキュリティエンジニアが年収を上げるためにはどうしているのか、実際に企業に勤めている人の声を聞くことも参考になります。

GeeklyReviewでは企業に勤めるセキュリティエンジニアの口コミ情報を数多く確認でき、企業の年収・給与ランキングも見られます。

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セキュリティエンジニアの年収アップに役立つ資格3選


セキュリティエンジニアが年収アップさせるための方法をお伝えしましたが、スキルを証明する為に取得しておきたい資格があります。

取得しておくと有利な資格を挙げてみましょう。

シスコ技術者認定

シスコ技術者認定試験はシスコシステムズが認定する資格で、技術レベルによって5つに分かれています。

  1. エントリー
  2. アソシエイト
  3. プロフェッショナル
  4. エキスパート
  5. アーキテクト

5つの区分の内最も受験者が多いのがアソシエイトのCCNAです。

CCNAを取得することでどのようなメリットがあるのかを解説します。

  • ネットワークの専門知識
  • シスコシステムズの専門知識
  • 専門知識のレベルのチェック

まず、ネットワークの知識の証明として提示できます。企業にネットワークスキルがどのくらいあるのかを分かってもらえるのです。

シスコシステムズの専門知識があることを示すことができるので、外資系の企業などには特に効果的です。

また、自分自身がどのくらいの専門知識があるのかを知ることができます。

情報セキュリティスペシャリスト試験


情報セキュリティスペシャリスト試験はIPAが主催する情報処理技術者試験でしたが、現在は廃止され情報処理安全確保支援士試験となっています。

国家資格として情報セキュリティ管理・セキュリティマネジメントの能力・セキュリティの一般常識などが認められる資格です。

この情報セキュリティスペシャリスト試験の資格を取得している人は情報処理安全確保支援士としての資格を得ることができます。

情報処理安全確保支援士試験

国家資格である情報処理安全確保支援士試験は、廃止された情報セキュリティスペシャリスト試験の後継試験です。

情報セキュリティの高度な知識や技能があるかどうかを問う試験で、資格を取得すればセキュリティエンジニアには有利です。

ただ情報処理安全確保支援士試験に受かっただけでは、支援士を名乗ることはできません。登録して初めて支援士を名乗ることができます。

この登録には費用がかかり、その後も3年に1度の受講義務などその都度費用がかかるのはデメリットともいえるでしょう。

もちろん資格を取得することで年収アップは充分に期待できます。取得しておくべき資格は積極的に取得することで年収は上がるのです。

セキュリティエンジニアに向いているのはどんな人?


セキュリティエンジニアはさまざまな企業での需要も高く高収入が期待できる職種で、ITエンジニアの中でも人気の職業です。

セキュリティエンジニアに向いているのはどのような人なのでしょうか。挙げてみましょう。

  • 細かいところに気が付く人
  • 好奇心が旺盛な人
  • 日々向学心がある人
  • 負けず嫌い
  • 最後まで投げ出さない

上記のような性格の人が向いている人といえます。細かなところに気を配り、最後まで投げ出すことなく仕事を行える人でなくては務まりません。

負けず嫌いな性格もセキュリティエンジニアには必要です。そして日々新しい技術習得のための勉強に励む姿勢が必要になります。

細かいところまで気が付く人

機器の設定は細かなところにも気を配る正確さが必要になります。

セキュリティエンジニアには細かなところにまで気が付く繊細さが求められるのです。

知的好奇心が旺盛な人

常に知的好奇心を持って仕事に取り組むことができる人は向いている人です。

日々巧妙な手口で入り込むサイバー攻撃に立ち向かうには、何故こうなるのかと好奇心を持って取り組む気持ちが大切です。

セキュリティエンジニアとして働いている人のリアルな声を聞いてみよう


セキュリティエンジニアになって年収を上げたい場合、実際にセキュリティエンジニアとして働く人の声は参考になります。

企業によっても年収に大きな差があるセキュリティエンジニアです。年収・給与ランキングも確認して年収アップを目指してください。

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セキュリティエンジニアの需要は世界中で伸び続ける


セキュリティの脅威は年々留まるところを知りません。サイバー攻撃は日々巧妙な手口で付け入ってきます。

インターネットやIoTの拡大にともなって、セキュリティエンジニアの需要は高まっています。

これは日本国内だけでなく世界中でも同様です。

ネットワーク社会の今、セキュリティエンジニアの需要は世界中で伸び続けているといっても過言ではないのです。

需要の多いセキュリティエンジニアだからこそ、年収アップも充分に期待できるといえるでしょう。

セキュリティエンジニアが活躍している企業一覧

GeeklyReviewではセキュリティエンジニアが活躍する次のような企業一覧を見ることができます。