新たな規制の制定や多くの企業が労働環境改善に取り組むなど改革が進んでいるものの、職場環境は転職理由の上位にランクインしています。

俗にいうブラック企業に認定される企業というのは、その要因が残業関連に集中しています。

労働時間は法律で決められており本来労働者はしっかりと守られるべきなのですが、自分の環境が正常なのか確認するのはなかなか難しいものです。

それでは早速残業について業界的な特徴や回避方法などをご紹介しましょう。

残業がつらいと悩んでいる人は多い


残業が発生する原因の多くは、自分の能力範囲や労働時間に収まりきらない仕事を課せられたことによるものです。

残業代を払っていれば問題ないと考える企業があるかもしれません。しかし残業が多くなると調整しなければならないと感じることもあるでしょう。

残業が多いと休みも取りにくく、毎日朝から夜遅くまで働くため自分のために時間を使うこともできなくなってしまいます。

また残業は職場環境が作り出すものなので、自分一人の力では解決できず悩んでいる人も多いです。

上司や人事に相談できない場合は、労働環境を変えるために転職も視野に入れた方が良いでしょう。

法律で認められている残業時間の上限規制は？


労働基準法では法定労働時間が決められています。これを超えて労働を命じる場合は、労働基準法第36条に基づく労使協定、通称36協定が必要になります。

法定労働時間の規定は下記の通りです。

  • 1日8時間
  • 1週40時間
  • 週1日法定休日または4週間を通じて4日以上

従業員に時間外労働をさせる場合は36協定を締結し、所轄の労働基準監督署へ届け出なければなりません。

これを怠ったまま従業員に法定時間外労働や法定休日労働させた場合は、「労働基準法違反」になります。

残業時間が気になる人は、所属する企業が労働基準法を遵守しているか確認してみると良いでしょう。

残業が発生しやすい業界は？


残業は企業文化に影響されるため、企業によって状況が異なります。しかし、業界としての特徴も少なからず影響すると考えられます。

期日が厳しい仕事や時間が不規則な業界は、個人の裁量だけでは進められないため比較的残業が発生しやすい環境です。

特にクライアントが主体になる業界は、自分のペースで仕事を進めることが難しく、必然的に残業が多くなりがちです。

ここでは、残業が多いといわれる業界をいくつかご紹介していきます。

コンサルティング業界

コンサルタントはプロジェクトベースで仕事がアサインされるため、案件によって異なりますが残業が多い職業です。

個人で業務を進めるよりチームとして活動することが多く、プロジェクトリーダーやチームメイトの力量によっても残業量が左右されます。

コンサルタントは高い個人の力量が要求される人気の職業ですが、競争も厳しいため業界全体で労働環境改善も進められています。

また専門としている業界によっても傾向が異なるため、コンサルタントに興味がある場合は経験者の口コミを確認すると良いです。

マスコミ・広告業界

マスコミ・広告業界もやはりクライアントと締め切りに追われる業界なため、残業がとても多い業界の一つといえます。

仕事量だけではなく締め切り主体で動かなければならず、仕事が終わらなければ帰れません。必然的に残業が発生することになります。

クリエイティブな仕事なため、クライアントの趣旨に合わないとやり直しや複数の選択肢の準備など、精神的な負担も大きいです。

建設・土木業界


建設関係は業界内の競争が激しいため、コスト削減の一環として人件費削減に取り組んでいますが、同時に人手不足という深刻な問題があります。

建設会社の社員は現場管理者としていくつものプロジェクトをかけ持ちするなど、個人の実務能力と業務量のバランスが取れていない傾向があります。

しかも建設には契約で工期が決められているため、たとえ短納期であっても工期を遅らせることはできません。そうして、残業せざるを得ない状況が発生しているのです。

企業の残業の実態は口コミサイトでわかる


残業時間は、企業の募集要項でも記載されている項目です。しかし、情報が更新されていないことや業界特有の慣習があるので要注意です。

フレックスタイムで繁忙期の働き方を調整できたり、時間外業務を規制したりするためパソコンのログインを禁止している企業も数多く存在します。

一方で当たり前のようにサービス残業を強いる企業や、名前だけの役職を与えて残業手当がつかない仕組みになっている会社もあります。

残業をできるだけ避けたい人には、口コミサイトの閲覧がおすすめです。GeeklyReviewは経験者の声を豊富に掲載しています。

企業の募集要項だけでは分からない企業単位の情報を得るために、実際に働いている人の口コミを参考にしてください。

働く環境ランキングをチェックしよう

残業がつらいと感じる理由


残業が発生する理由は様々ですが、残業がつらいと感じる理由にはいくつかの共通点があります。

これらの理由は、残業の有無に関わらず転職を考えるきっかけになることがあります。なぜ残業がつらいと感じるのか分析してみましょう。

時間的な拘束の長さがつらい・自分だけが残業をしている・なぜ残業をしなければならないのか分からないなどタイプ別に説明します。

仕事をしている時間が長すぎる

人間の集中力には限界があります。そのため長時間働くことで多くの業務をこなせるわけで

はありません。

逆に集中力が続かずにミスをおかしたり、しっかりと休息が取れないため疲れが残ってしまい効率が悪くなることもあります。

長時間働くことにより日常生活にも支障がでるため、睡眠時間も不足しがちになり、なにより体力的にとても消耗してしまいます。

残業時間が長いとたとえ好きな仕事であってもいずれ健康状態に問題をきたす可能性があるため要注意です。

働く環境に不満がある

自分だけが残業をしていたり部署全体が残業が多い場合、上司や会社のあり方に疑問を感じるでしょう。

個人や部署で多少差があることは仕方ありませんが、同じ状態が常に続いていると労働環境に対する不満に繋がります。

または上司など他の人が残業していると帰れない付き合い残業が根付いている企業もまだまだ数多く存在します。

これらを回避するためにフレックスタイムやテレワークを希望している人は、体制が整っていないため実施できない労働環境に不満を感じるでしょう。

残業がつらいと感じる要因は拘束時間の長さだけではなく、残業している理由や状況によるところも大きいのです。

仕事にやりがいを感じていない

やりたい仕事、楽しいと感じる仕事をしている間は残業も苦にはならないものです。しかし、全ての人が仕事にやりがいを感じているわけではありません。

あるいはやりがいを感じていてもあまりに残業が多いと、目標を失ってしまう可能性も十分に考えられます。

やりがいは目標達成や成果を得ることで感じることができますが、業務をこなすだけの日々ではやりがいも感じにくいでしょう。

残業がつらい原因はこのまま仕事を続けていく意義や将来性が見えない不安の現れなのかもしれません。

残業がつらいときはどうすればいい？


残業が多い状況が改善されずつらいと感じる場合は、いくつか対処法を試してみましょう。

精神的・体力的な限界まで我慢することがないよう、少しでもつらいと感じ始めたら早めに実践することをおすすめします。

一人で解決することが難しい場合は、友人や同僚に相談すると良いです。口コミサイトでは同じ悩みを抱える人の経験談を読むことができます。

ここでは代表的な対処法についてご説明しますので、実践できそうなことから試してください。

残業を減らす努力をする

まずは、残業を減らす努力をしてみましょう。いつの間にか残業時間が増えている場合、何か改善できることがないか業務の棚卸しや見直しをしてみてください。

他の人に回せる仕事や共同作業ができるものを整理すると、業務量を減らすことができる可能性があります。業務量が減ることによって、残業時間の短縮にもつながるでしょう。

同じ仕事をしている人がいる場合は、思わぬ発見やヒントを得られるかもしれませんので一度仕事のやり方を相談してみると良いです。

上司に申し出る

仕事量に問題があると感じる人は上司に相談しましょう。残業が正しく申請できる場合、上司は残業量を把握しています。

残業が多いと伝えるだけでは単なる不満になるため、残業が多い理由を分析した上で申し出るのが良いでしょう。

仕事のやりがいを見つける

仕事に興味を持てないと改善意欲がわかず、目の前の仕事をダラダラと業務を続けてしまうため残業時間も長くなる傾向があります。

仕事にやりがいを見つける努力をしてみると残業を減らしたり、残業が苦痛でなくなったりする可能性があります。

同僚・先輩・上司などの仕事の仕方を参考にしたり、相談したりすることで自分の役割を再認識楽しさや目標を見いだせるかもしれません。

プライベートを充実させる


仕事以外に趣味を見つけてプライベートを充実させることも、残業の苦痛から解放されるための一つの手段です。

残業が多い人はプライベートを犠牲にしていることになります。プライベートを大切にすることで残業を調整しようという意欲が働きます。

残業を減らすために業務改善に意欲的に取り組んだり、残業する日としない日のメリハリをつけるなど残業とうまく付き合えるようになるでしょう。

転職する

残業がつらく自分自身の努力ではどうにもできないと感じる人は、我慢せずに転職するという選択もあります。

好きな仕事・やりたい仕事であっても、何かを我慢して続けていくのは難しいことです。新しい道を見つけることを考えても良いでしょう。

GeeklyReviewのような口コミサイトで、同じ悩みを抱えている人がどのように対処しているのかを読むことで次のアクションが決められるかもしれません。

希望する企業の残業時間が気になるなら


残業は企業文化にも深く関係します。残業を規制していても、会社の風通しが悪ければサービス残業など表にでない残業が存在する可能性があります。

ご紹介した業界や職種は業界としての特徴です。各業界の全ての企業に当てはまるわけではありません。

職場環境は実際にその企業や部署に所属していないと、勤務状況の情報を入手することは難しいでしょう。

職場選びに失敗しないためにもGeeklyReviewで経験者の口コミをチェックしてみてはいかがでしょうか。GeeklyRevieなら、企業の残業時間の実態を知ることができます。

口コミから働く環境ランキングを見る

残業を回避したいなら職場選びが肝心


残業の頻度や時間は募集要項に記載されていますので、転職を考える場合は希望の業界や職種の傾向を調べると良いでしょう。

ただし従業員の働き方は、企業の事業計画や業績によって変化する可能性があることも想定しておくことが大切です。

できるだけ残業を避けたいという希望がある場合は、異動などの社内制度も確認し職種の選択肢を増やしておくことをおすすめします。

働く環境の評価が高い企業一覧

GeeklyReviewでは働く環境の評価が高い企業の口コミを確認することができます。