ポテンシャル採用」と呼ばれる採用方法を導入する企業が増えており、転職市場において注目を集めています。

求職者の持つ潜在的な能力や可能性を採用のポイントとするポテンシャル採用は、求職者にとって追い風だといえるでしょう。

しかし、ポテンシャル採用の真の意味や、成功させるコツについてはあまり知られていないのが現状です。

この記事ではポテンシャル採用のメリットやポイントに加え、成功させるコツについても紹介します。

未経験者が応募しやすいポテンシャル採用


ポテンシャル採用とは中途採用において、求職者の潜在的な能力・適性・可能性を判断基準として採用する採用方法です。

従来、中途採用では求職者の持つスキルや経験を判断基準として、即戦力となる人材を採用するのが一般的でした。

しかし、ポテンシャル採用ではスキルや経験よりもポテンシャルを重視するため、未経験者が応募しやすくなるのが特徴です。

ただし、闇雲に応募しても採用にはつながりません。ポテンシャル採用に応じた対策をしっかりと行うことが大切になります。

なぜポテンシャル採用を行うのか?


元来、多くの企業では中途採用を募集する際には、いわゆる「経験者」に限定もしくは優遇してきました。

しかし、ポテンシャル採用に踏み切る企業が増えているのには、それなりの理由があることはいうまでもありません。

ここでは、なぜ多くの企業がポテンシャル採用を行うのかを解説します。しっかりと理解して対策に活かしましょう。

人材が不足しているため

ポテンシャル採用を導入する企業が増えている背景には、わが国の少子高齢化に伴う「労働力不足」が大きく影響しています。

多くの業界・業種において人材不足は深刻であり、各企業ともあらゆる方法で人材を集めているのが実態です。

企業としては即戦力を求めたくとも応募してくる人材が皆無だと、いつまでも人材不足を解消することはできません。

そこで、企業はポテンシャルの高い人材を採用し、入社後に育成する形を取っているのがポテンシャル採用が増えている理由の1つです。

多様なキャリアから優秀な人材を採用するため


高いスキルや豊富な経験を持った人材は「即戦力」という観点からは有効ですが、「多様性」に物足りなさがあることも否めません。

さまざまな業界・業種において企業のダイバーシティ化が求められており、企業は新しい考え方や柔軟性のある人材を求めています。

例え未経験であっても、他の業界で高いスキルや豊富な経験を積んだ人材であれば、ダイバーシティ化に対応することが可能です。

そこで、企業は敢えて多様なキャリアから優秀な人材を採用しているのもポテンシャル採用が増えている理由だといえます。

気になる企業の情報は口コミサイトでチェック


ポテンシャル採用を導入している企業は、人材育成に対して高い意識を持っている企業だといえます。

しかし、職場の雰囲気や具体的な人材育成の方法などは、企業のホームページや求人票だけではわかりません。

そこで、活用したいのが口コミサイトです。口コミサイトでは、そこで働く人の生の声を確認することができます。

ポテンシャル採用を導入している企業の中で、気になる企業があるなら口コミサイトで職場実態をチェックしてみましょう。

ポテンシャル採用の3つのメリット


ポテンシャル採用は企業だけでなく、転職を検討している人にとってもさまざまなメリットがあります。

ポテンシャル採用を導入している企業への応募を検討するなら、どういったメリットがあるのかを事前に理解しておくことが不可欠です。

ここでは、ポテンシャル採用のメリットを紹介します。しっかり理解して転職活動に活かしましょう。

経験やスキルがなくても可能

転職を希望する人にとって、経験やスキルがなくともチャレンジしたい求人に応募できることは大きなメリットです。

これまで、未経験の業界・業種に挑戦したくとも、あきらめざるを得ないことも少なくありませんでした。

ポテンシャルの高い人材にとって、希望する業界・業種に挑戦できることは高いモチベーションにもつながります。

柔軟な発想を求められている

ポテンシャル採用では転職を希望する業界の慣例にとらわれない、柔軟な発想が求職者には求められています。

未経験から新たな業界を目指す場合など、新たに挑戦する業界でも自身の経験や発想が活かされることは大きなメリットです。

しかし、柔軟であれば「何でもアリ」ではなく、自身のスキルや経験に基づいた根拠のある発想が必要であることはいうまでもありません。

また、柔軟な発想を自身の強みとするなら「自己分析」「業界研究」「企業研究」の徹底も不可欠だといえます。

転職を希望する業界・企業が何を求めているのか、自身がどう応えられるのかを明確にした上で「柔軟な発想」を強みにすることが大切です。

様々なバックグラウンドから応募できる

従来の転職だと新しい業界に挑戦する場合、自身のバックグランドはあまり重要視されてきませんでした。

そのため未経験の業界・業種の企業に転職した際には、キャリアを「ゼロ」から積み上げる必要があったのが実態です。

ポテンシャル採用であれば企業は応募者のバックグラウンド、すなわちこれまでの経験・スキルを見込んで採用しています。

求職者にとって未経験からの転職であっても、これまでの経験やスキルなどのバックグランドを存分に発揮できることは大きなメリットです。

ポテンシャル採用で見られるポイントとは?


ポテンシャル採用では、求職者の前職での経験やスキルも重要視される傾向にあるのが特徴です。

しかし、ポテンシャル採用だからといって、自身の前職での経験やスキルばかりアピールするのは逆効果になる場合もあります。

大切なのはポテンシャル採用を取り入れるにあたって、採用担当者がポイントとしていることを把握しておくことです。

ここでは、ポテンシャル採用のポイントを解説します。自身のアピールポイントの参考としましょう。

自ら学習しているかどうか

採用担当者は会社に貢献できる人材を採用したいと考えており、とりわけポテンシャル採用では求職者の「伸びしろ」に期待しています。

未経験からの転職の場合、入社直後は仕事がわからなくとも一定期間の育成期間を終えれば「戦力」になっていることが重要です。

そのため、採用担当者は求職者が業界や企業について、自ら学習しているか否かにポイントをおいて先行しています。

求職者は転職を希望する企業に「入社したい」「活躍したい」といった熱意・やる気を示すためにも、丁寧な業界・企業研究が不可欠です。

いい換えれば、未経験の業界だからこそ、自ら学習している姿勢をしっかりとアピールすることが大切だといえます。

常に最新の情報を追っているか

ポテンシャル採用では求職者が常に新しい情報を追っているかも、採用担当者が注目しているポイントの1つとなります。

ポテンシャル採用は大学や高校からの新卒採用とは異なり、一定期間の社会人経験のある人材を対象としているのが一般的です。

一定の社会人経験があるなら、必要な情報は自ら収集するのが当然であり、常に情報をアップデートできる人材が求められています。

前項でも業界・企業研究の重要性は解説しましたが、業界や企業のトレンドを正確にキャッチしておくことも大切です。

とりわけ業界のトレンドの中で、転職を希望する企業がどういったアプローチをしているのかをつかんでおくことがポイントだといえます。

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目的達成のための行動を起こしているか


ポテンシャル採用では求職者の採用後の姿をイメージして、採用担当者は合否の判断を下します。

採用後に活躍できるか否かを図る上で重要視されるのが、目的達成のために具体的に行動できるかといった積極性・行動力です。

したがって、ポテンシャル採用に応募する際には、目的達成意欲を具体的に示すことが不可欠であることはいうまでもありません。

例えば、希少性・難易度の高い資格を取得している、もしくは資格取得に向けた勉強に取り組んでいることがあげられます。

大切なのは、単に「努力しています」「頑張ります」といった言葉ではなく、具体的に行動を起こしていることをアピールすることです。

具体的に行動してる姿をアピールできれば、入社後の活躍をイメージしてもらえることができるでしょう。

ポテンシャル採用を成功させるコツは?


ポテンシャル採用は一般の中途採用と比較すると、未経験からでも挑戦できることからハードルが低いと考えられがちです。

しかし、実際には自身のポテンシャルを具体的に示し、採用担当者に「活躍する姿」をイメージしてもらわなければなりません。

ここでは、ポテンシャル採用を成功させるコツを解説します。しっかりと理解してポテンシャル採用応募時の参考としましょう。

キャリアの軸を定める

ポテンシャル採用を成功させるには「キャリアの軸」を定め、入社後の目標・将来ビジョンを明確にすることが必要不可欠になります。

キャリアの軸が定まれば自ずと中期的・長期的な目標が定まり、仕事に対するモチベーション・意識も高まるのが一般的です。

また、採用担当者も仕事に対するモチベーション・意識が高い人材を採用したいと考えており、大きなアピールにもつながります。

キャリアの軸を定めるには業界・企業研究が大切であることは当然として、自分自身の強み・弱みを洗い出すことも大切です。

自分自身の強みをアピールしつつ、どういった将来ビジョンを描くのかをシナリオとすることで、具体性のあるキャリアの軸となるでしょう。

前職の退職理由を明確に話す

ポテンシャル採用も一般の中途採用と同様もしくはそれ以上に、前職の退職理由を明らかにしておくことが大切です。

採用担当者は求職者がどういった理由で前職を退職したかに非常に興味を持っており、面接選考では高確率で質問されます。

職場や労働条件に対する不満や人間関係の不和などネガティブな理由だと、ポテンシャルを疑われることにもなりかねません。

まずは、自身が退職を決意した理由をしっかりと洗い出して、ポジティブな理由を見つけ出して話すことが重要です。

ポテンシャル採用の成功には企業や業界の研究も大切


ポテンシャル採用を成功させたいとお考えなら、企業や業界の研究を大切にしましょう。

とりわけ未経験の場合、興味のある企業や業界の真の姿を正確に把握・理解しておくことが大切です。

IT・ゲーム業界を中心とした口コミに特化したサイトである「GeeklyReview」には「未経験からの活躍ランキング」が掲載されています。

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ポテンシャル採用で未経験の業界・職種にチャレンジしよう


ポテンシャル採用は求職者の持つ潜在的能力・可能性を重要視する採用方法であり、今後も多くの企業で取り入れられることが予想されます。

未経験からでも新たな業界・職種にチャレンジできることは大きなメリットですが、しっかりとした転職活動を行うことが不可欠です。

ポテンシャル採用を成功させるには「自己分析」「業界研究」「企業研究」を丁寧に行うことがポイントだといえます。

自身のこれまでのキャリアから強みを洗い出し、キャリアの軸を定めることで採用担当者への効果的なアピールが可能です。

また、企業や業界の研究を行い、自身のポテンシャルが求められる人材にマッチしていることを示すことが重要だといえるでしょう。

未経験から活躍している人が多い企業一覧

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