職務経歴書は、転職活動をする際にこれまでの職歴を示すための書類です。履歴書同様に非常に重要な書類となります。
そして、職務経歴書の中でも自己PRは、応募先企業に自分をアピールする上で非常に役立つ部分です。
上手く活用できれば自分の長所などアピールにつながりますが、書く内容を間違えれば印象を悪くする可能性もあるでしょう。
そこで、本記事では職務経歴書に書く自己PRの完成度を高めるため、書く時のコツやよくあるNG例などをご紹介します。
職務経歴書の中でも自己PRは特に重要
職務経歴書の中でも自己PRは特に重要です。職務経歴書には職歴を記載しますが、これだけでは自分の強みなどをアピールできません。
職務経歴書の自己PR欄は、職歴だけではアピールできない強みやパーソナリティをアピールできるため重要になります。
また、履歴書と職務経歴書の自己PRとでは同じ内容であり、重要度も同じではないかと考える人は多いでしょう。
履歴書と職務経歴書の自己PRの内容は、基本的に同じで問題はありません。逆に全く違う内容にすると、何を一番にアピールしたいのか判断できず採用側の印象に残りづらくなるでしょう。
しかし、職務経歴書の自己PRの重要度は履歴書以上に重要といえます。履歴書で深く説明しきれない内容を、職務経歴書の自己PRで詳しく記入できるためです。
職歴に沿ってどのような人材であるかを示すことができ、その企業にあった人材であることをアピールできるので非常に大切となります。
職務経歴書の自己PRを作る前に準備すること
職務経歴書の自己PRを作成する前には、しっかりと準備をしなければなりません。その準備とは、自分のキャリアと企業の特性を見極めることです。
キャリアと企業の特性を照らし合わせ、自分との共通点を見つけます。この時、企業が求める人材やどんな働き方を求めているのかも分析しましょう。
そうすることでこれまでの経験を振り返るだけでなく、企業に合わせた明確な自己PRポイントを見つけ出すことができるのです。
この準備を怠ると、どの企業に対しても同じような自己PR内容となってしまい、企業が求める人材とずれた内容をアピールしてしまうことになります。
しっかりと準備に時間をかけて、自分の経歴と企業がマッチする自己PRを作成しましょう。
自己PRを書くときのコツ
自己PRを仕上げるためには、書く時のコツをしっかりと抑える必要があります。
ここでは、職務経歴書の自己PRの完成度を高めるために抑えるべきコツを解説するので、参考にしてください。
アピールポイントを明確にする
まずはアピールポイントを明確にしましょう。どんな実績を残してきたか、前職の経験を振り返って自分の強みを挙げていきましょう。
アピールポイントはどんなものでもいいわけではありません。列挙した強みの中から、応募先の企業で活かせそうな内容を選ぶことも重要です。
全くジャンルの異なる技術をアピールしても、応募先の企業が求めるスキルや人材でなければアピールも効果がありません。
企業と自分のこれまでの経験やアピールポイントの中から、できる限り共通点を見つけて明確化することが必要です。
書き出しにこだわる
次に実際に自己PRを書く時には、書き出しにこだわりましょう。採用担当者は、少ない時間で沢山の応募書類に目を通さなければなりません。
そのため、限られた時間の中で自分の書類に目を止めてもらう必要があります。目にとめてもらうには、書き出しにこだわる必要があるのです。
具体的には、企業側をひきつけるわかりやすい言葉を用いて書き出しましょう。
企業が求めるスキルや経験を持つ人材であっても、書類を最後まで読まなければわからないようでは、伝わらない可能性があります。
最後まで読み進めて、エピソードや強みなど伝わりにくいようであれば、読み手への負担も大きいです。
アピールポイントが端的に伝わるように、書き出しはわかりやすい言葉を用いて、効果的に伝わるようにしましょう。
経験や事実をもとに具体的に書く
アピールポイントを書く際には、経験や事実をもとに具体的に書くことも重要です。
経験や強みをいくら書いても、どういった経験を経て身に着け、仕事に取り組んできたかがわからなければ、採用担当側もわかりにくいでしょう。
経験や仕事での結果・事実をもとに書けば、その強みをよりイメージしやすく、具体的に把握できます。
経験や事実を書く際には、使える部分は数字を用いて表現し、実績を具体的に書くことを意識しましょう。
また、企業の求める人材や事業内容などの情報をもとにアピールポイントを照らし合わせることも重要です。
GeeklyReviewでは、企業の選考情報を閲覧できます。適切な自己PRを作成するために、この選考情報を参考にしてください。
自己PRでよくあるNG3選
自己PRでうまくアピールポイントを書くコツは把握できましたが、注意すべきポイントもあります。
万が一、書いてしまえば印象を悪くしてしまう可能性もあるでしょう。ここでは、自己PRでよくあるNGポイントを3選ご紹介します。
基本的な誤字脱字
1つ目のNGポイントが、基本的な誤字脱字です。履歴書や職務経歴書は、どのようなフォーマットであっても、一般的にほとんど同じ場所に同じような内容が記載されています。
そのため、誤字脱字が目立つのです。職種や採用担当によっては、自己PR部分に誤字脱字があるだけで、目を通さないと判断する人もいます。
書類の段階で選考を落とされることはもったいないので、誤字脱字をなくしきちんと見てもらえるようにしましょう。
誤字脱字を自分では気づきにくいと感じる人は、第三者にチェックしてもらうと見つけてもらいやすいです。
職歴や肩書きに頼る
職歴や肩書のみに頼ることも避けなければなりません。職歴が豊富であることは、経験が豊富であると捉えることはできます。
しかし、反対に1つの仕事が長続きせず、合わないとすぐに辞めてしまうという印象を与えかねません。
また、肩書きばかりに頼ってもうまく自己PRは伝わらないでしょう。肩書だけでは、ただ肩書がついただけとマイナスイメージに受け取られる可能性があります。
肩書を記載するのであれば、そこでどういった経験や実績を残したのか、具体的な内容を書いてアピールする必要があるでしょう。
1つの自己PRを使い回す
自己PRの内容は、履歴書と職務経歴書で齟齬があってはいけませんが、1つの自己PRを使いまわすことも避けなければなりません。
職歴やこれまでの経験からアピールしたいポイントはそれぞれ違うはずです。しかし、最終的には全て同じような自己アピールにつながっては、アピールする内容が薄くなります。
1つの自己PRを使いまわすのではなく、色々なアピールポイントを端的に伝えられるようにしましょう。
職種別の自己PR例文紹介
自己PRを書く際のコツやNGポイントを把握できたところで、実際の例文を参考に自分でも書けるようになりましょう。職種ごとに自己PRは異なるので、ここではいくつかの職種別の例文をご紹介します。
エンジニア
エンジニアの場合は、自己PRに開発経験やそれに伴う知識や技術を記載するといいでしょう。以下は開発経験が豊富なことをアピールする例文です。
実務では、PHPによる開発などの経験があります。プログラミング言語は〇〇を使用した経験があり、最近ではiPhoneアプリの開発を行いました。新しい技術も積極的に取り入れて、取り組んでいます。
プロジェクトマネージャー
プロジェクトマネージャーの場合は、どういった管理の経験があるかを記載し、それに伴って身に着けている知識などについてもアピールできるといいでしょう。
以下は管理実績をアピールする例文です。
施工技術管理者として、品質管理・工程管理・安全管理などの業務を経験しました。納期の遅延や重大事故を起こしたことはなく、小規模自己についても〇件以下です。建築物の設備設計に関する知識を身に着け、協力会社との折衝などにも取り組んでまいりました。
コンサルタント
コンサルタントでは、どのような企業に提案を行ってきたのかを具体的に記載するようにしましょう。
また、提案の結果、どういった実績が生まれたかについても記載するとわかりやすく実績を示せます。例文は以下の通りです。
製造業を中心として、主にコスト削減に関する提案を行ってきました。顧客の課題をヒアリングする以外にも、潜在的な課題を洗い出し解決案を提案しています。過去には、〇〇企業のPC販売戦略立案、〇〇企業には収益モデル実現のためのシステム導入などを提案しました。今後は、これまでの経験を活かし企業の経営課題解決に尽力したいと考えます。
webデザイナー
Webデザイナーの場合は、実績だけでなくどういったツールが使えるか、実務経験などを踏まえて記載するとアピールになるでしょう。以下の例文を参考にしてください。
〇〇企業のECサイトのデザイン設計・デザイン経験があります。ツールにはHTMLやillustratorなどを使用し、集客を最大化できるデザインを行ってきました。また、クライアントからのヒアリングを重ね、集客だけでなく広告効果を最大化できるようにFlashの導入など具体的な解決策の提案経験もあります。結果として、集客目標の〇〇%を達成しました。
職務経歴書の完成度を高めるには?
職務経歴書の完成度を高めるためには、自己PRだけでなく全体の書き方のポイントも抑えましょう。
まず、採用担当者側が読みやすいことを意識して書くことが重要です。
職務経歴書によっては、職歴や資格などを記載する欄がありますが、全てにおいて丁寧にわかりやすく書かなければなりません。
また、内容をシンプルにすることも心がけましょう。職務経歴書は履歴書のようにフォーマットが決まっていません。
そのため、あまりにも長文となると、一番伝えたい内容が薄れてしまいます。時には表やグラフを用いて記載することも必要です。
また、文章の行間やフォントサイズにも見やすいように設定しましょう。フォーマットが決まっていないからこそ、シンプルで見やすい資料を心がける必要があります。
実際に効果的だった自己PRを知りたいなら口コミでチェックしてみよう
職務経歴書の完成度を上げるためには、書き方のコツを抑えるだけでなく、自分を振り返りアピールポイントをまとめることも重要です。
しかし、企業の求める人材を知る必要もあります。これは、求める人材に合わせてアピールポイントも変えなければならないためです。
求める人材を知り、それに合わせてアピールポイントを変えて効果の高い自己PRを作成しましょう。
GeeklyReviewでは、企業の口コミを閲覧できます。口コミ内容をチェックして実際に効果的だった自己PRを知りましょう。
また、口コミ閲覧以外にも詳しい選考情報も調べられるので、これらを参考に自己PRを作成してください。
自己PRを充実させて納得のいく職務経歴書を作ろう!
職務経歴書の自己PRは、転職の際にアピールするための重要な項目です。内容を充実させることができれば、端的に自分の長所や実績をアピールできます。
しかし、要点を押さえて書かなければ、伝えたい内容を見てもらえない可能性もあるでしょう。書類選考で落ちないためにも、きちんとコツやNGポイントは把握しておくべきです。
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この記事の監修者

ギークリーメディア編集部
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