エンジニアの方やエンジニアを目指している方の中には「エンジニアは役職に就けるの?」と疑問に感じている方もいるのではないでしょうか。
多くの企業においてエンジニアでも役職に就くことは可能で、裁量の大きな仕事ができるといったメリットもあります。
またエンジニアは役職により年収が大きく変わるため、しっかりとキャリアプランを立てて目指すことも重要で、その他にもキャリアパスが豊富にあるので要チェックです。
そこで本記事ではエンジニアが目指せる役職をはじめ、エンジニアが役職に就くメリット・就くためにするべきことなども併せて解説していきます。
エンジニアは役職に就ける?
エンジニアは多くの企業で役職に就くことが可能で、役職は社内における役職とプロジェクト内における役職に大きく分けられます。
もちろん企業により異なりますが、社内における役職として主任・課長・部長・常務取締役などが設けられており、一般的な企業と大きく変わらないのが特徴です。
社内における役職は昇給・人事評価などのために活用されるケースが多く、社内で役職が異なると給与・年収も違ってきます。
その一方でプロジェクト内における役職はPG(プログラマー)・SE(システムエンジニア)・PM(プロジェクトマネージャー)などがあり、プログラミングをする方・プロジェクト全体を管理する方といった風に分けられます。
プロジェクト内の役割は経験・実績・スキルなどにより決まり、入社1〜3年ほどはプログラマー、その後にシステムエンジニアとなるケースが多いです。
またプロジェクトにおいては人手不足となっている場合も少なくないため、システムエンジニアがプログラマーとして作業するケースもあります。
このようにエンジニアには多くの役職が用意されており、経験・実績などを積めば、社内・プロジェクト内でも役職に就くことができます。
エンジニアが目指すことができる役職とは
次に上流システムエンジニアやCTOなど、エンジニアが目指すことができる役職について解説していきます。
上流システムエンジニア
上流システムエンジニアとは、システム開発における初期の重要な工程を担当する役職です。
システム開発の現場ではウォーターフォールモデルという手法を採用しており、業務は上流工程と下流工程に大きく分かれています。重要度の高い仕事から着手し、滝のように移行させる方法です。
上流工程ではクライアントと打ち合わせを行い、要望・要求などをヒアリングしたうえで、システムへと落とし込む業務を担当します。ちなみに下流工程は、上流工程が作成したシステム設計に基づいてプログラミングをしたり、システムが正しく稼働するかをテストしたりする業務です。
上流システムエンジニアではヒアリング・マネージメントスキルなどを求められ、また下流工程に携わる方よりも給与面で優遇される傾向にあります。
CTO
CTOとは「Chief Technology Officer」または「Chief Technical Officer」の略で、日本語では「最高技術責任者」と訳される役職です。
CTOは企業の技術・開発部門における最高責任者としての役割が求められ、企業によっては「技術部長」「開発部長」と呼ばれるケースもあります。
もともとはアメリカ企業で作られたポジションですが、日本でもIT関連企業・スタートアップ企業を中心に浸透しつつあります。
自社の技術的・開発的な方向性を決める重要なポジションなので、年収は800〜1,000万円程度と高い傾向にあるのも特徴です。
エンジニアが役職に就くメリット
次に、そもそもエンジニアが役職に就くメリットは何かについて解説していきます。
裁量の大きな仕事ができる
エンジニアが役職に就くメリットとして、裁量の大きな仕事ができることが挙げられます。
その代わり社内・プロジェクト内において責任が重くなりますが、組織を管理したりビジネス戦略を考えたり、プロジェクトの方向性を考えたりする仕事に携われるのが魅力です。
社内・プロジェクト内で役職に就くとプログラミングスキルの他に、課題解決力・リーダーシップ力・コミュニケーション力なども向上できます。
また役職によってはプログラマーの現場に近い形で携われるため、プログラミングスキルを伸ばし続けることも可能です。
独立や起業へのステップアップになる
エンジニアが役職に就くことにより、独立・起業へのステップアップとなるのもメリットです。
役職に就くとプログラミングスキルだけではなく、将来的に独立を考えている方には必要となる営業力・ヒアリング力・マネージメント力なども鍛えられます。
実際に起業する前に仕事を受注したり、クライアントと話し合って要望・要求などをヒアリングしたりする仕事をすることで、独立・起業へのイメージが沸きやすくなるのも嬉しいポイントです。
エンジニアは役職で年収が大きく変わる
エンジニアは役職で年収が大きく変わるため、どの役職を目指すか、どれくらい稼ぎたいのかも大切なポイントとなります。
もちろん企業により異なりますが、社内における役職の平均年収は、
・主任:約470~480万円
・係長:約580~590万円
・課長:約770~780万円
・部長:約850~860万円
プロジェクト内における役職の平均年収は、
・PG(プログラマー):約400~450万円
・SE(システムエンジニア):約550~600万円
・PM(プロジェクトマネージャー):約890~900万円
このように社内でもプロジェクト内でも役職により大きく異なり、企業によっては1,000~2,000万円以上も稼いでいる方もいます。
そのためスキルアップ・キャリアアップに加え、年収・給与アップを目指すためにも役職に就くことが重要といえます。
エンジニアが役職に就くためにするべきこと
次に、エンジニアが役職に就くためにするべきことについて解説していきます。
キャリアプランを明確に立てる
エンジニアが役職に就くためにするべきこととして、自分のキャリアプランを明確に立てることが挙げられます。
しっかりとキャリアプランを立てることで、計画・目標から逆算してスキルを高めたり、今の自分に足りないスキルが分かりやすくなったりします。
また明確なキャリアプランをもとにスキルを高めておけば、実際に役職に就いてからも信頼されたり、効率的に仕事を行えたりするので、まずは明確なキャリアプランを立ててみるといいでしょう。
勉強会やオンラインサロンを利用する
エンジニアとして役職に就くために勉強会・オンラインサロンを利用するのもおすすめです。
勉強会やオンラインサロンでは新たなスキルを学べるほか、その場で質問・相談できるのも嬉しいポイントで、効率的にスキルアップを図れます。
また自分とは違う業界・職種の方に携われるのも魅力で、さまざまな方と交流することにより多くの情報を収集できるといったメリットもあります。
自分の業務のスペシャリストになる
エンジニアとして役職に就くためにも、自分の業務のスペシャリストになる意識を持つことも重要です。
システム構築やプロジェクトに必要な技術を提供できる、プロフェショナルで頼りがいのある人間になることで、社内でもプロジェクト内でも高い役職に就ける可能性が高まります。
特にプログラマーの現場に近い形で役職に就きたい方は、自分の業務のスペシャリストになることを目指すのがおすすめです。
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エンジニアはキャリアパスも豊富
次にITコンサルタントやプロジェクトマネージャーなど、エンジニアはキャリアパスが豊富であることについて解説していきます。
ITコンサルタント
エンジニアのキャリアパスの1つとして、クライアント企業の問題解決を図るITコンサルタントがあります。
具体的にはクライアント企業のIT関連分野においてアドバイスを行ったり、IT技術を導入することにより問題を解決したりする職種です。
まずはクライアント企業へのヒアリングを行い、しっかりと課題を分析したうえで提案することで、クライアント企業の問題を解決します。
ITコンサルタントの平均年収は650~660万円程度で、論理的思考力・コミュニケーション力・プレゼンテーション力などが求められます。
プロジェクトマネージャー
エンジニアのキャリアパスにはプロジェクトマネージャー(PM)もあり、予算から進行・成果物までプロジェクト全体を管理する役職です。
システム構築・開発におけるプロジェクトの責任者として、プロジェクトの計画を作成したり、必要な人員・リソースを調達したりします。
業務では数人から数十人となるチームで活動するケースが多いため、できるだけ円滑に遂行するためにも意思決定力・マネジメント力・コミュニケーション力などが重要となります。
プロジェクトマネージャーの平均年収は890~900万円程度で、企業・プロジェクトによっては1,000万円を超える方も少なくありません。
フルスタックエンジニア
フルスタックエンジニアとはシステム開発・運用において複数スキルを持つITエンジニアで、設計・開発・運用・メンテナンス・アップデートなどに携わります。
多くの分野において知識・スキルを持っていることから重宝され、特に将来的にもシステム開発業務に深く携わりたい方が目指す傾向にあるのが特徴です。
フルスタックエンジニアに求められるスキルとしてはプログラミングスキルをはじめ、OS・ミドルウェア・クラウドサービスに関する知識・スキルも挙げられます。
フルスタックエンジニアの平均年収は500~900万円程度と幅がありますが、中には2,000万円近くも稼いでいる方もいます。
IT企業で活躍しているエンジニアの口コミをチェックしよう
IT企業への入社・転職を考えている方は、実際にIT企業で活躍しているエンジニアの口コミをチェックすることも大切です。
企業により年収・業務内容などが異なるため、しっかりと口コミをチェックしないと「入社・転職前に思ってたのとは違う」といったケースにもなりかねません。
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今後もエンジニアが活躍できるチャンスは大いにある
エンジニアはIT業界の成長・豊富なキャリアパスなどから、今後も活躍できるチャンスは大いにあります。
エンジニアとしてのスキルを高めれば、システムエンジニア・プロジェクトマネージャーなどの役職に就けるほか、ITコンサルタント・フルスタックエンジニアなどとしても働けます。
エンジニアとしてのキャリアを積み重ねると裁量の大きな仕事ができ、また独立・起業へのステップアップともなるのでおすすめです。
エンジニアが活躍しているIT企業一覧
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この記事の監修者

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